若さゆえの狭い人間関係



とにかくそこから離れたかった



彼と別れたことで

自然と交友関係も変わっていく



そんな中出会ったのが

Kだった



その頃Kは仕事で他県に住んでおり

地元であるこちらに

たまに遊びに帰ってきたとき

ご飯に行く男友達の1人



その時もみんなでご飯に行き

カラオケに行った



元々お酒の弱い私は

帰りの車で寝てしまう

気付くと私の家の前で車を停め

ずっと私が起きるまで待っていてくれた

次の日も朝から仕事なのに‥

そんな誠実さから

2人の距離は近くなっていった



付き合い出すと

すぐに彼は地元に戻ってきた



毎日一緒にいる時間が増えた



そんな中

彼の仕事を母に聞かれて話すと

職種で反対される



母に対してずっとあった

お金でしか人を見ない

仕事への偏見

嫌悪感が爆発する



小さな家出は何度かあったが

私は荷物をまとめ家を出た



彼と一緒に住み始める

初めての同棲生活は

小さな部屋での

おままごとのような生活



彼ももっと稼ぎたいと

彼の仕事が変わると

どんどん彼も変わっていく



虎の威を借る狐

ほとんど家に帰ってこなくなる

彼の初めての朝帰り

1人不安で一睡もできなかった



サウナで寝てしまったと嘘をつく

私は悔しくて確証が欲しかった



彼の寝てる時メールが入る

見てはいけないと思いつつ

携帯に手を伸ばす

ロックの番号は

以前とは既に変わっていた

震える手で何度も番号を押す



彼の実家の下四桁を入力する



今受信したメールが表示された



男性の名前で登録してあったメール



可愛い寝顔のKくんへ



そんな出だして始まった

ハート満載のメール



それは彼の浮気の確証を示していた



見たことを心から後悔した



若かった私は彼女のことを調べ始めた

知らない番号からの電話



〇〇さんですか?

私に会えますか?

彼女からの挑戦状だった



約束の日

彼女を迎えに行く

近くのファミレスにいった



終始彼女からの話を聞く

全て彼とのやり取りを見せてくる



彼女なりのマウント

初めから彼女に対しての怒りはない



支払いを済ませて家まで送り届ける



彼から電話が鳴った



どうやら彼女から

私から脅されたと連絡があったらしい



脅す?それどころか

ご丁寧に送り迎えもし

終始笑顔でご飯までご馳走した私



彼女なりの悪あがき‥

2人の話に付き合うのが

馬鹿馬鹿しくなった



実家にも帰れず

行くあてもなかった私は

謝罪を受け入れ、戻ってしまう



若さゆえの過ち



人はそう簡単に変わらないと

痛感させられる