彼が出ていくと言った次の日

朝から彼が話してるであろう

不動産屋との電話のやり取りで

目が覚めた



あぁ本当に出ていくつもりなんだ

どこか他人のことのように思っていた



やっと終わるんだ‥

ずっとずっと自分が望んできたこと



でも本当に目の前にその現実がくると

怖くなってしまっていた自分がいた



今でこそわかる


その頃の私は

ただ自分の気持ちに蓋をして

現実を見ないように

していただけ



ただ自分の気持ちから

ずっとずっと逃げてただけ‥





洗濯物を干してると

彼の部屋からあからさまに

スピーカーで女の子と話してる

会話が聞こえてきた



モヤモヤしながらも


私には関係ないこと

そう強がって

自分に言い聞かせて

納得させていたようだった



ウザいって言われるのも怖かった


ただただ傷付きたくなかった


そうだよね?


弱い弱い私



何であの時

素直になれなかったんだろう



何で意地を張ってしまったんだろう



この後、死ぬほど後悔することを

この時の私はまだ知らない‥