次の日のお昼頃

帰ってきた彼


嫌な妄想が頭を駆け巡る


今思い出すだけで

胸が苦しくなるくらい

私も動揺して

記憶がかなり曖昧‥


初めての出来事に

彼に何をしていたのか?と

問いただしたのか‥

彼と会話したことさえ覚えてない


もしかしたら怖くて

聞けなかったのかもしれない


私の中の崩壊が既に始まっていた


サイレントの入り口が

目の前に迫っていたことを

その時の私はまだ知らない‥


何かが音を立てて崩れていくのを

ただ眺めていることしか出来なかった


ただただ不安で怖かった‥



彼の前ではいつものように

強い自分を演じてたことだけ

鮮明に記憶に残っている


そうすることでしか

平常心を保てなかった