結構前に読んであった作品なので
ちょっと記憶が薄れておりますが・・・
左近の桜 著:長野まゆみ 出版:角川文庫
- 左近の桜 (角川文庫)/角川書店(角川グループパブリッシング)
- ¥580
- Amazon.co.jp
長野まゆみさんの作品はこれで5作目ですか。
正直なところ、長野さんがよく描く 男性の美というものはちょっとわからない部分が多いのですが、なぜか読んでしまうのはその描写にどことなく美しさとか魅力があるからなのでしょうか。
隠れ宿「左近」。ここは秘密の逢瀬が行われる静かな宿で、そこの息子である桜蔵(さくら)が主人公である。ただ不思議な体質なのか、もともともつ美徳なのか、よからぬものやこの世ざるもの、そしてちょっと艶っぽい男性を引っ張り込んできてしまう。
彼らの願いを聞き入れてしまうお人好しであるが、頭のキレは良く、久しぶりにかっこいいなと思える主人公でした。
・・・と、こういう男性がかっこいいとされるからBL的な物語というのは成り立つのかもしれませんね(笑)
「優男」なんていうのはちょっと表現が古いのかもしれませんが、まさにそんな感じの青年でした。
しかもちょっと冷たいというのもまた・・・卑怯な男です(笑)
物語はこのさくらが変わった品物や男達によって夢現のような世界を体験していく和製ファンタジーです。
ぽわぽわとした雰囲気をもった話ばかりでした。
こういう作品はいくつか読みましたが、一番人間らしいというかなんか生々しいというか、ねっとりした感じがします。
それがこの作品の最たるものかもしれません。
なんというか・・・これを読んでいたとき、なんとなくスガシカオが脳内BGMとして流れていた気がします。
ちょっと艶かしい感じと幻想的な部分、一方で暴力的で突き放したような感じ。
それがぴったりだなと。
背中を舞う蝶の話のあたりではもうまさに、という感じでした。
僕がこういう作品が好きだからこそ思うのでしょうが、
こういった作品こそアニメ化してもいいんじゃないかと思います。
和製ファンタジーや怪奇ものは数々ありますが
どれもハズレはないし、むしろこういった話は似通った話でも許せてしまったり・・・
と勝手にBGMと脳内ビジョンをフルに働かせて読むことのできた作品でした。
ふぅ・・・
昨日突然呼び出されて親戚の子の家庭教師の真似事をしてきました。
ん~、僕は元々おバカさんなので、彼女がそこでつまづく気持ちはよくわかる。
よくわかるけれども、彼女を理解させるだけの能力が僕にはなく
解き方は教えてきましたが、はたして理解してもらえたかどうか・・・
この夏にまた、今度は長時間かけて教え込むというようですが・・・
いやはや、どうしたものか。