[ 万華鏡の視覚 ] 森美術館
展示日程:2009.4.4~7.5
そして次は、53階の展示会で行われた万華鏡の視覚。
展示会の概要(サイトより一部抜粋)
光、色、音、言語、概念、コミュニケーション。視覚だけでなく、聴覚や触覚など、人間のさまざまな感覚をあらゆる方向から刺激する作品と出会い、現代アートの醍醐味を体感してみませんか。本展は、優れた現代美術の所蔵で名高いティッセン・ボルネミッサ現代美術財団と森美術館が協働して、ダイナミックなインスタレーションを中心とした国際的に活躍するアーティストの作品で構成されます。
この展示会では、様々な感覚を使って芸術を体験しようというものです。
入り口では無料音声ガイドが配られた(数に制限あり)ので、それを借りて作品を見ると、その作品の裏側やメッセージなどを知ることが出来ました。
僕が居続けてしまった作品は、
『無題』の蛍光灯の柱で構成された空間、『写す物体』の金属製のボール。
蛍光灯の柱は、素朴でどうってことないものなのですが、すごくきれいな空間でした。
光の柱を露骨に表現したものでしょうが、それが嫌味じゃないというか、もしかしたらよくある空間とも言えるのかもしれません。
写す物体は、そのコンセプトが良かった!
金属のボールが内部モーターによってランダムに動き回るという作品なのですが、ボールが自由に動き回り、自分を写しながら近づいてきたとき、人は自然とぶつからないように距離をとる。
それが作品を眺めるということ・・・というような話なのですが、これを音声ガイドで聞いたとき、なるほどな!!って。
でも実際はこの作品がどうやって動いているのか気になり、さわりに行ってしまう人も多いみたいで、度々注意されていましたけど(^▽^;)
それから、居続けたいのに長居できなかった『グローバル・ドーム』という12個のミラーボールが並ぶ空間。
というのも、この空間にはいるとミラーボールの小さな光が小空間の中でぐるぐると回って、それを自然と目が追いかけてしまうのか、平衡感覚を失い、立っているのも苦しいと感じるくらいでした。
といっても、ほかの人は案外平気な感じだったので、僕があの空間に弱かったということなのでしょうが。
ちょっと最後のほうはインパクトに欠ける作品が続いてしまい、だるくなってしまった感じがありましたが…
…いや、違うかな。
インパクトはあるのだけれど、やっぱり光の世界というのはどこか幻想的なのに対して、言語コミュニケーションや、理論で作られた世界というのはどこか構えてしまう部分が僕の中にあったのが原因かもしれません。
でも何気なく買ってしまったチケットですが、なかなか楽しい時間になったと思います。
油絵や水彩画の絵画は、理屈を抜きにして、きれいだ、美しい、好きだ嫌いだと感じるのに対して、現代アートは常に意味を持ちながら作られていて、それって作る側にしたら難しいだろうなぁって思います。
自分がきれいだと思ったものを描くだけでなく、自分が伝えたいことを様々な手段によって受け手に伝えるのでしょうが、その手段というのが無数にあり、奇抜さや面白さも組み込まなくてはいけないし…
芸術家ってすごいです。
ふぅ…
ちなみに、『万華鏡』の作品はひとつもありません。万華鏡の作品を見たい方はきっとがっかりしたことでしょう( ̄ー ̄;
あ、でも販売コーナーには万華鏡が売っていましたよ( ´艸`)