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くも膜下出血後の尿崩症で尿崩症コントロール不良例のコンサルトを受けました。
まずは、尿崩症が中枢性か腎性かの鑑別
デスモプレシン投与前、4時間後の尿比重、浸透圧を測定
投与前 尿比重1.009
デスモプレシン 10μg投与
投与4時間後 尿比重1.021
よって尿細管は抗利尿ホルモンに反応して尿濃縮可能なので腎性尿崩症は否定できた。
次に、中枢性だとしたらデスモプレシンはどの程度投与すればよいか?を考えた。
中枢性尿崩症に適応のあるデスモプレシン・スプレー2.5協和の通常使用量は
1回1~2噴霧(2.5~5μg)を1日1~2回、最高投与量1日10μg
インタビューフォームより
作用発現時間と作用持続時間
中枢性尿崩症患者(3名)にデスモプレシン酢酸塩水和物(DDAVP)10μgを鼻腔内投与した場合
投与後30分~2時間で発現し、6~24時間持続する。(投与量及び重症度も含めて個人差
がある。)
とのことなので人によっては1回10μg(4噴霧)×1日4回が必要になる例もあるようである。
ちなみに最近経口デスモプレシンが発売されたようです。
中枢性尿崩症
1回60~120μg×1日1~3回経口投与
1回最大投与量:240μg
1日最大投与量:720μg
- 非カフ型血液透析用ブラットアクセスカテーテルの洗浄間隔についてと、カテーテル内充填剤について調べてみた。
まず
・カテーテル洗浄の頻度はどのくらいか?
日本のガイドラインから
2011年版 慢性血液透析用バスキュラーアクセスの作製および修復に関するガイドライン
では、記載なし。
慢性血液透析用バスキュラーアクセスの作製および修復に関するガイドライン
(2005年)では、『ヘパリンロックなどの抗凝固療法は,毎日行うよりも少ない頻度のほうが感染率は低いので透析日のみ。しかしカテーテル内血栓防止の観点からは,非透析日にもヘパリンロック等が必要な例もあるため両者の優位性を考慮し対応する』(GL-8:第5章 (1) 短期型バスキュラーカテーテル留置 (2) 長期型バスキュラーカテーテルに関するガイドライン
)、とあり
また、抗凝固の観点からは
『ヘパリン加生理食塩水の微量注入法がカテーテル内に血液の混入が少なく血栓防止には良い』(GL-7:久木田和丘ら、臨牀透析13:1673-1677 199)らしい
そのほかNKF KDOQI ™ガイドライン、European Renal Best Practiceガイドライン、Canadian Society of Nephrologyガイドラインでは記載見つけられず。
個人的に調査した、結果では非透析日のカテーテル洗浄をしなくても閉塞率の増加は認めなかった(日本透析医学会雑誌(1340-3451)46巻Suppl.1 Page875)。週3回の透析をしている症例では非透析日のカテーテル洗浄は必要ないと考えた。ちなみにこの調査では5日間カテーテル洗浄しなくても問題なく使用できた例もあった。
次に
・透析用カテーテルの充填薬物は何がいいか?
各ブラットアクセスの添付文書からは
UK-カテーテル(ユニチカ) ヘパリン(ヘパリン加生食ではない):濃度記載なし
GamCathドルフィンカテーテル(ガンブロ) ヘパリン:濃度記載なし
ブラッド アクセス カテーテル(コヴィディン) ヘパリン:1000単位/ml
ブラッドアクセス LCV-UKカテーテル(コヴィディン) ヘパリン:5000単位/ml
との記載があった。
ヘパリン原液濃度は各社とも1000単位/mlなので、原液でのヘパリンロックが現実的と考えた。
ちなみに、2011年版 慢性血液透析用バスキュラーアクセスの作製および修復に関するガイドライン
でも『体外循環終了時はカテーテル内にカテーテル内腔の容量に見合うヘパリンを充填する』(第4章バスキュラーアクセスの日常管理、(5)カテーテルの管理:p898、GL-3)、との記載があった。KDOQIではカテーテル不調時にtPA、ウロキナーゼ等を充填する方法の記載があったが、普段の抗凝固剤によるのロックに関しては記載がなかった(Guideline 7.
Prevention and Treatment of Catheter and Port Complications)。
まとめると
緊急時の非カフ型カテーテルの洗浄に関しては、透析日のみのカテーテル洗浄で十分であり、透析終了後はヘパリンの原液を充填する必要があると思われる。
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