今日は姉と、ミュージカル「ダンスオブヴァンパイア」を観にいった。
なぜなら今日は姉の誕生日。プレゼントは、ダンスオブヴァンパイアのチケット
ウィーンで観たときに、ヴァンパイア好きの姉に観せてあげたい!って思ったので、日本リメイク版を今年やると知ったときから一緒に行こうと決めていた。
(ウィーンで観にいったときの記事はコチラ )
12時半から帝国劇場で。
12時に待ち合わせして、現われた姉、コートの襟元に、私がウィーンでお土産に買ってきたヴァンパイアグッズのこうもりのピンバッジをつけてきてくれてた。
こういうの、あげた側としては嬉しいよね
う~わくわく
ウィーンと同じく、スタッフさんがみんなヴァンパイア風のマントをつけてたり、ニンニクのネックレスをしてるのが気分を盛り上げる
開始前には、恐らくアルフレートの声で、「携帯電話をおきりください」っていうアナウンスが繰り返し流れてて、後ろの席に座ってた小さい男の子が、「しつこいヴァンパイアだなぁ!」と大人ぶって言ってたのが可愛くて、姉と笑ってしまった
時間が来て、いよいよ開始!
生演奏で、オープニングの曲がド迫力で流れる。
うわ~~~~~懐かしい
ウィーンで観たときの思い出が蘇ってきて、ぶわっと鳥肌&涙が…。自分でもびっくり
ウィーン旅行、自分で思ってた以上に自分の中で大切な大切な珠玉の思い出になってるみたい…。
客席からアルフレート君登場。うんうん、日本版のアルフレート君も爽やかな美声。
雪の中遭難してる教授を見つけて、ニンニクの歌を皆で陽気に歌ってる宿屋に運び込んで…。
あれ?宿屋のセット…なんかしょぼい一階建てだし狭いし…。
ウィーン版のってうろ覚えだったけど確か二階建てじゃなかったかしら…。
そう、日本版を観て一番がっかりしたのは、セットが一貫してウィーン版とは比べ物にならないショボさだったこと…
宿屋からはじまり、まるで張りぼてのような安っぽい月にお城のシルエットに…
ウィーン版はCGとセットを組み合わせたような感じで、お城も本当にそこにあるかのようなリアルさだったのに…。
最後の舞踏会のシーンも、ウィーン版のおどろおどろしい重厚感ある広間じゃなくて、電飾で飾り立てた安っぽい演出…。
一番がっかりしたのは、ニ幕の、お墓からバンパイアたちが蘇るシーン。
ウィーン版だと、最初壁に何列かの縦に並んでる棺(アパートの窓みたいな感じで棺が縦横何列かで壁に配置されてる)が、壁ごと徐々に床に横たわって、その棺からヴァンパイアたちが出てくる。
壁が立ってて棺が縦に並んでたとき、人入ってたの~!?ってすごく驚いたシーン。
あれをもう一度観れるかと思って楽しみにしてたのに、日本版は普通に最初から床に置かれたお墓から出てくるだけだった。
うーん…日本の技術が決して劣ってるとは思わないんだけどな…帝劇の舞台がローナッハより狭いってのはあるんだろうけど、だからといってこれは…と終演後姉に伝えたら、姉が言うには上映期間が短いから予算の問題じゃないかと言っていた。
確かにウィーン版は1年位同じ演目をやってたはずだけど、日本版はたったの2ヶ月。
セットにお金をかけると採算が取れないのかもしれない。
ん~でも勿体無い
と、セットの文句はここまでにして…。
キャストと演出について。
伯爵役の山口さんやアルフレート役の山崎さん、サラのパパや教授はさすが安定した歌声。
観る前はちょっと心配だったサラ役の、元モーニング娘の高橋愛ちゃんもなかなかどーして!ひけを取ってませんよ
高音がちょっと不安定というか、弱々しくなってしまうところはあったし、パパの愛人役の女優さんに比べればそりゃ歌はまだまだだけど、他のキャストに比べて著しく劣るかといえば決してそんなことは無かった。
モーニング娘は全盛期時代しか知らないけど、そういえばあの時から音程の安定感はメンバーの中で一番だったな。
これからボイトレとかもやりつつ数をこなしていけばミュージカル女優として立派にやっていけるんじゃないかしら。(←何様目線)
そして何より可愛いのよ小さいし細いし…目くりくりで華がある
伯爵役の山口さんはほんといい歌声。一幕の最後の音の伸びときたら!よくブレスが続くなぁ~と感心してしまった。
ただウィーン版の伯爵に比べると若干体型の重量感が…
ウィーン版と同じく、登場シーンはお風呂場の上からだったんだけど、吊られてる姿を観て「重そうだな…」と思わず思ってしまった…。
一番最後のシーンでは、ウィーン版は笑い声と共に吊られた伯爵が客席の上に飛んでくるんだけど、日本版にそのシーンが無かったのは致し方ないかもしれない…
でも歌声は本当に良かった。
あとアルフレート役の山崎育三郎君。ヘタレ感あって可愛かった
姉は山崎くんの声がたいそうお気に召したらしく、「あの子すごくいい声。癒される!」と休憩時間もずっと言ってて、終演後はCDをお買い上げになっておった
教授は、ウィーン版では終始一貫して研究バカのおじいちゃんっていう感じだったけど、日本版は時々若々しさが出ちゃってた
しゃべり方とか動きとか…。コミカルなのはいいんだけど、もうちょっとキャラ壊さずに役に徹してくれたらよかったかもしれない。
演出は全体的にウィーン版よりコミカルなシーンが多かった気がする。
例えば、ウィーン版ではお城に乗り込んでいったサラの父親が凍って帰ってきて、ヴァンパイアとして蘇って愛人の血を吸うところなど、ぞくっとする程怖かったんだけど、日本版は終始笑いが起こるシーンになってた。
あと、伯爵の息子がアルフレートを誘惑するシーンも、日本版は女性の下着をつけて、完全なるオネエになってた…それはそれで面白かったんだけどね。
素晴らしかったのはダンス特に伯爵ダンサー
伯爵がソロで歌いあげて、その間に後ろにある棺にまとわりつくように踊ってたダンサー。
すごく不気味で、妖しくて、美しかった。
ダンスは迫力あったなー。
丁度通路側だったんだけど、蘇ったダンサー達が客席に下りてきて、客を脅かしながら退場していくところ。
特殊メイクをほどこしたヴァンパイアが私に向かって「わっ」と驚かしたところは「うぎゃ!」と思わず隣の姉にしがみついてしまった
エンディングのダンスシーンはウィーン版と同じく圧巻!うーーーん日本版も捨てたもんじゃないぞ
そうそう、あと日本版が良かったのは、最後のカーテンコールで、一人ひとりが登場して挨拶するところで、銀粉を撒きながら踊るところ。
ヴァンパイアダンサーが、銀粉の中でくるくるとターンするところは幻想的でとても美しかった。
エンディングでは国民性の違い(?)が出て面白かった。
舞台が始まる前に、光るブレスレットが配られたんだけど、注意書きで、エンディングで使用してくださいってあった。
で、エンディングのダンスシーンのときにてっきり使うのかと思いきや、お客さん誰もブレスレットを使わない。
多分常連さんがいっぱいいるだろうから、まだ使うところじゃないんだろうと思って私も出さなかった。
でも舞台は迫力あるダンスと歌声で、ウィーンではもうこの辺はやんややんやの大喝采で、お客さんも勝手に立ち上がってひゅーひゅー言ってたんだけど、日本のお客さんは大人しい
で、普通にダンス終わっちゃって、カーテンコールも終わって、「あり?」と思ってたら、キャストの一人の方が「今日はありがとうございました。楽しんでいただけましたか?」みたいな挨拶をして、その後「ブレスレットが配られたと思うのですが、皆さんそれを使って一緒に踊ってください」ってしっかり説明をして、それを受けてお客さんが一斉にブレスレットをつけて立ち上がった
で、キャストが簡単な振付を踊ってくれて、「さあ皆さんご一緒に!」のかけ声で一緒に踊るって言う…。
う~ん斬新面白いな~
歓声をあげたり身体を動かしたり、自由に豊かに感情を表現するウィーンの人と、感情は声に出さずに熱い拍手にだけこめて、従順に言われたとおりの振りを踊る日本人と…
どっちがいいとかじゃなくて、どっちも良くて、面白い。みんなちがって、みんないい。(←金子みすず)
セットが~演出が~と散々文句をたれたけど、ウィーンで観たミュージカルを日本でまた観れるってことがそもそも幸せなのだ。
エリザベートにしろダンスオブヴァンパイアにしろ、他国の優れた文化を見つけてきて積極的に取り入れようとする寛容さは日本の長所だと思う。
(自国の文化を発信するのは苦手だけど)
しかも海賊版だったりじゃなくて、きちんと手順を踏んで、出来るだけ本物に近いものをそのまま取り入れようとするところに、オリジナルに対するリスペクトを感じさせるし。文化だけじゃなくて、食にしてもなんにしても。
とっても愉しかった、ミュージカル!終演後はクコール役の役者さんとロビーで握手できて、「面白かったです!」って言ったら「ありがとね」って言ってくれた。
姉も楽しんでくれたみたいで、終演後はこうもりのストラップ買って、山崎くんのCDを買って…。
「平日のチケットまだ余ってるならもう1回観にこようかな」って興奮して早口で言ってて、私もすごーく嬉しかった
まだ夕方だったので、ロフトでクリスマスグッズを見たりして時間を潰し、夜はお祝いのディナーへ。
六本木一丁目にある京焼肉のお店、「HANA」。
オサレな店内…。
頼んだのは京野菜と焼肉の特選コース
最初に青菜とおひたしと、白菜のサラダ。(写真なし)
野菜が甘くてとってもおいしかった。
次に豚しゃぶとサトイモの煮物。(写真なし)
上品でほっとする味だった。
そして和牛のタタキ!
めちゃめちゃジューシーでおいしかった。
そしてお待ちかねの肉!
特選カルビとか他にも二皿きて全部で三種。
このお肉を…、
これ最初みたときつみれが入ったお吸い物だと思ったら、中のお団子状になってるものは柚子風味の大根おろしだった。
これに九条ネギと七味唐辛子を入れて、お肉をドボンして食べると、さっぱりおいしい
黄色と緑のは生麩!!焼いて食べるともっちもちでおいしいんだよね~
甘くておいしかった~
この抹茶がめちゃめちゃ濃厚
も~どれもこれもおいしくて超幸せだった
一日とっても愉しくて、帰りはエスカレーターで姉を振り返りながら、手を振り回して興奮してしゃべってたら、指輪がスポーン!と抜けて飛んでった位…
お姉ちゃん、お誕生日おめでとう
来年も健康で、姉妹仲良く東京で支えあっていきましょう
おまけ
帰りに見えた東京タワーもクリスマス仕様