帰りは71番の路面電車に乗って…Simmering駅で降りて地下鉄に乗り換えることはせずに、そのまま路面電車で中心部のシュヴァルツェンベルグまで戻る。
地下鉄に乗り換えたほうが所要時間は短いんだけど、急ぐ旅じゃないからのんびり行きましょ
電車の中では、両親と姉にそれぞれ絵葉書を書いた。
午前中にシェーンブルンで買った絵葉書。
ウィーンからエアメールで送るのかっこよくない?
本文の書き出しはかっこつけてウィーン風の挨拶、[grus gott!]で始めて…。
「今ベートーベンのお墓から帰る電車の中です。夜はオペラを観にいきます。一人だけど片言の英語とドイツ語で頑張ってるので心配しないでね!」というようなことを日本語で…。
書いてる途中、隣に座ってる若いお母さんと小さい女の子の母娘が食い入るように絵葉書を覗き込んでるのに気付いた。
日本語めずらしいのかな?
象形文字のように見えるでしょうが、それは私が超~悪筆だからで、本当の日本語はもっと美しいんですよ~と心の中で言い訳しながら何気なく書き続けてたら…、とんとんとお母さんの方に肩を叩かれた。
見ると、お母さんがメモを差し出してきた。[grues gott]と書かれている。(uの上にテンが二つ)
それを見せて、「グリュースゴット」と発音し、私の絵葉書の方を指して「グルースゴット」って。
このPCだと出ないんだけど、[grus gott]のuの上には、ウムラオトと言っててんてんがついている。
私の絵葉書にはそのてんてんが抜けているというわけ。
てんてんがついてないと、「グリュースゴット!」が「グルースゴット!」っていう発音になってしまう。
わーい親切に教えてもらって嬉しいな
私、「やっちまったー!」という顔をしたあとに、「ダンケシェーン!!!」と言ってuの上にウムラオトを書いたら、お母さん満足そうにニッコリ笑ってくれた
嬉しい嬉しい地下鉄じゃなくて路面電車で帰って来てよかったな
本当はこちらを興味津々で覗き込んでた小さい女の子にも話しかけたかったんだけど、語学力がなくて残念…
中心部に戻ってきて向かったのは音楽館。
ここは、ウィーンフィルの歴史だったり、各作曲家たちの生涯が部屋ごとに紹介されてたりと、音楽の博物館みたいなところ。
11ユーロ。(これまた“歩き方”より1ユーロ高くなってた)
展示だけじゃなくて、自分でワルツを作ったり、ウィーンフィルの指揮の真似事をしたりと、体験できるような装置も充実してて面白い。
作曲家ごとの部屋コーナーでは、無料のオーディオガイドを借りれる。(日本語あり)
面白かったな。
モーツァルトの部屋では「モーツァルトは貧乏だったと思われてるけど、実は高収入を得ていて、ただ友達に見境なくお金を貸してあげたり、後先考えずに派手に使っちゃったりでお金がなかった」とか。
ベートーベンの部屋ではオーディオガイドで不滅の恋人への手紙が聞けたり、「政治思想を声高に叫んでいて、警察もそれを知っていたけれど、ベートーベンが天才だからか、もしくは変人だと思われてたのか、放って置かれた」とか…
展示室で、作曲家達の曲を現代風にアレンジした音楽がかかってて、とってもかっこよかったので、帰りお土産コーナーでモーツァルトとベートーベンバージョンを買った。
パッケージもスタイリッシュでかっこいい
さて、なんだか疲れてきちゃったな。
疲れてくると、お店とかでちょっとしたドイツ語を交わすだけでも億劫になってきてしまう。
どれ、市立公園にでもいくかな。
緑みて癒されよう。
市立公園といえば、バイオリンを弾いている金色のヨハンシュトラウス二世像が有名。
なのに…。
今修復作業中なんだって…
周りの囲いの部分には、各国語でメッセージが…。
「愛するあなたへ
僕には休養が必要です
でも、ご心配なく
僕は戻って来ます
かならず
ヨハン」
えええ~~~~~ヨハーン~~~~~~
何もこのときにいなくならなくたっていいのにぃ~~~
しかし、お留守中のヨハンの代役がすぐ近くに…↓
よくあるかけっこの表彰台みたいな1位~3位の台の2位のところに乗ってるヨハン
観光客たちが、1位の台にのぼってヨハンに帽子をかぶせたりスカーフを巻いたりして一緒に写真撮ってた
次ぎウィーンに来るときには代役じゃなくて本物に会えますように
そして市立公園とっても気持ちよかった。
緑豊かで…、みんな思い思いに憩いの時を楽しんでたな
緑に癒されたところで、オペラの前に一度ホテルに帰ろう。
帰り道に寄ったのは、この方のところ
meine liebe!!ベートーベン殿!!
「待っていたぞよ」
私も会いたかった!!!!
うは~やっぱかっこいいな
そしてもうちょっと寄り道…。
ホテルのすぐ側にあったこちら↓
金色のキャベツと言われてる分離派会館セセッシオン。
中にはクリムトがベートーベンの第九に捧げた「ベートーベンフリーズ」という壁画があるそう。
その壁画雑誌でみたことあるんだけど、凡人の私からすると、「ちょっと、これのどこが第九なのよ!」って感じの絵で、ベートーベンが観たらびっくりしてフリーズしちゃうっていう意味の「ベートーベンフリーズ」だとずっと思っていた…
でも先輩に聞いたら、フリーズって「建築」っていう意味なんだとか…。
今回は中はみなかったけど、また次の機会にでも。
そしてこちら。
アンデアウィーン劇場~~~
マテ殿&マヤ様がエリザベートやったところですよっ
ああ、ここでマテ殿が…
6月舞台みにいくからね~
さあ寄り道はここまで!ホテルに戻ろう
つづく