タチアナの、今回のオリンピックについてのインタビューが出た。


全文は下記のサイトにて観れますが、気になる部分だけ引用させていただきます。

「ロシア語自習室」http://akoako.at.webry.info/201003/article_1.html



「プルシェンコは金メダルを勝ち取った!」


「ジェーニャは、何かが変わる前に埋葬されてしまったのです。ショートプログラムの中にね。私の見たところでは、彼は4~5点差をつけてリードするべきでしたショートプログラムは、テクニカルプログラムです。そして、「4回転-3回転」はあらゆるもの(状況)を一気に変えます。他者よりも出来る(能力が高い)ことを示すものです。


 今のルールでは、跳べば靭帯や骨が「飛んで行く」4回転ジャンプは必要ないのです。ですから、このジャンプで選手たちのモチベーションを上げるのは、実際のところ不可能です。カナダ人(編集注:パトリック・チャンのことだと思われる)のように腕を振り回して、リンクの端から端まであくせく動き回る方がずっと良いのです。自分のぴかぴかのスケーティングを見せびらかしながらね。

エレメンツを正しく評価する必要があります。男子が3回転を跳ぶのは、女子よりもはるかに易しいことです。ですから、女子の2回転から3回転への得点の「跳躍」(※得点差)をもっと大きくするべきです。なぜこのことを技術委員会は理解できないのでしょうか?男子の4回転にも同じことが言えます。これについては戦わなければなりません。


 フィギュアスケートの発展に無関心ではない人、全員が戦うべきです。技術委員会に入るべきなのは、様々な国や様々な種目のコーチたちであって、休みの日にだけフィギュアスケートに関わるおじさんやおばさんたちではありません。彼らは私たち専門家に対して、ある種の狂気じみたルールの元で仕事をするよう提案してきます。ダンスのルールの複雑さ(手の込みよう、不可解さ)と言ったら、もうつばを吐きたくなるぐらい!その一方、男女シングルで起こっているのは、ただのでたらめ(混乱、無秩序)です。

 4回転を習得するためには、健康のことは言うまでもなく、どれほどの力と時間が必要か。私はコーチなので知っています。これをやっているアスリートは世界で一握りしかいません!3回転ができる選手なら1,000人います。12歳の女の子も跳んでいます!この違いがわかりますか?私の教え子の浅田真央のプログラムには、トリプルアクセルが2本入っていました。これについては彼女に心から感謝しています!ライサチェクと同じ本数ですよ!

 なぜ難度や希少性を評価しないのでしょうか?公平性はどこにあるのでしょうか?スポーツとは公平性の極致でしょ。より速く、より高く、より強い者こそが勝者なのです。」


タチアナ先生…吠えてますね。

男子シングルと女子シングルの合間に行われたインタビューでは、女子シングルの採点に気を遣ってか、「私はコーチなのでジャッジに物申すことはできない」と、遠回しに男子シングルの採点への批判を語っておられましたが、終わった今となってはもう遠慮なし(笑)


休みの日だけスケートに関わるおじさんおばさんの中には、スケートをしたことがない人もいるとか。

そういう人から見たら、四回転は三回転に一回転足しただけ、アクセルは半回転足しただけに見えるのだろう。


みどりさんはアクセルについて、他のジャンプと違って前向きに飛び上がるからすごく怖いと言っていた。


どこで読んだか忘れたけど、「男子は三回転までなら努力すれば飛べるようになる。ただし四回転は別。特別な才能が必要になる。」とも書かれていた。


例えばピカソと、別の無名の画家が絵をコンクールに出展したとして。

ピカソのはすごく独創的だけどタッチが荒い、もう一つの絵は個性はないけど構図や色使いが丁寧で整っている。

無名の画家が優勝して、「ほら、ずば抜けた才能がなくても努力すれば優勝できるんですよ。子供たちに夢を与えましたね」って説明されて…周りの人は感動するかな?


ベートーベンのハイリゲンシュタットの遺書には、聴力を失って絶望し自殺を考えたベートーベンの心情が綴られているが、思いとどまった理由として、「自分の中にある音楽を外に出さずして死ぬことは、音楽に対して申し訳ない気がした」と書いている。

ベートーベンは紛れもない天才音楽家だったが、本当の芸術家というものは誰に教えられずとも、自分の芸術を世に残すことを使命だと当たり前に考えるものではないか。

プルが「技術を進歩させるのがトップの努め」と発言したのも同じこと。


どの分野においても、傑出した才能というのは既に人類の財産だ。

前に北野武がバレエについて語っていた番組を見たが、「人類は最初猿で四足で歩いていて、そのうち二足で歩くようになって、徐々に進化してきた。バレエダンサーというのは、身体を自由自在に操るという意味において、人類の進化の最先端にいる人たちだ」というようなことを述べていた。


各々のスポーツや芸術の最先端にいる人たちにも同じことが言えるのではないか。

その分野における進化での最先端。

そこにいる人は更に前に進む。周囲の人間はその進化に驚嘆し、賞賛する。

そうやって歴史というのは進んできたのではないか。


その進化を、今の時代の人間たちが一時の利権を貪るためだけに止めるというのは、当事者の選手たちに対してだけではなく後世の人間たちに対しても、人類全体に対しても罪を犯してるということを知らなければならない。

しかも、音楽や美術と違って、身体的にどうしてもピークが数年で終わってしまうスポーツの世界でなら尚更!


チャンは嫌いだけど、ある意味犠牲者。

プルに対抗できるほどの器ではないのに他にカナダに有力選手がいないという理由だけで祭り上げられ、本人もその気になって(まだ10代だしね…)大口を叩き、自爆しても無理やり点数を爆アゲされ、最終的に同じ国のストイコにまで名指しで非難される始末。


これまたソースを忘れたけど(最近情報が多すぎて…一応信頼できるソースだった気がするのだけど)、ライサが「世界選手権には出ない。みんな僕のことなんか見たくないだろう」とすっかり拗ね気味で語っていた記事を読んだ。


悪いのは「休みの日にだけスケートに関わるおじさんおばさんたち」なのに、こういう捩れた結果を作ると、冷たい眼差しは姿を見せないおじさんおばさんではなく、選手本人に注がれる。


おじさんおばさんたちを「地の底で悪魔と共にいる」と言ったのはミーシン。(これまたソースが…英語で読んだので海外のサイトだったと思うのだけど…どこだっけガーン備忘録ブログの役割果たしてねーっあせる


今日アクセルの基礎点があがるかも的な記事を読んだけど…今回の最悪採点五輪で悪が全て白日のもとにさらされることを願ってやまない。(しかし日本のマスコミの従順な飼い犬ぶりには寒気がするのだけど…一体裏に何があるの?)