男子SPが終わった。
感想の前に…
ジュベーっっっっっっ
もう…なんて意地悪なOPの神様…。
トリノのあと、ずっと一線で頑張ってきたクワドジャンパーはジュベなのに…。
世界選手権4大会連続メダリストなのに、どうしてここで…。
三回転で転んだあと、色白のジュベの頬がさっと朱に染まったのが画面越しにもはっきりと分かった。
痛々しくて観ていられなかった…。
どうかせめてフリーでは良い演技ができますように。
記録に残らなくても、人々の記憶に残る演技はできるのだから…。ああジュベ…ジュベ…。
気を取り直して感想。
日本人三選手は素晴らしかった。
大ちゃんのステップワークは言うまでもない。
メロディーの無いリズムだけで魅せられるのはさすがの一言。
(ステップだけでトリプルルッツ並みの点数…笑)
そしてあの妖しい雰囲気(笑)と、観るものを惹きつけずにおかない華やかさ。
今回の3位は良い位置だ。
1位とは点差がなく、なおかつ追いかける立場。
フリーでは課題の体力がキーになる。もともとフリーはショートに比べると苦手な印象が強い。
あとは勿論ジャンプ。クワドが失敗しても他が完璧ならいいけれど…ただでさえ体力が無いのでクワドで失敗して体力を奪われると他のジャンプも引きずられる可能性がある。
でもプログラムの芸術性の高さは素晴らしい。表現力はランビと双璧をなす。
ぜひ、日本人初のメダルを獲って欲しいところだ。
そして小塚くん。
なんでPCSがあんなに低いのぉ~
どう観ても全体的な出来はチャンよりゃ上だろ!!(←口悪い)
あのステップ、スピンの素晴らしさ!!
特にステップ、転びそうで転ばないあの絶妙なバランスがたまらない。
音楽と一体化した素晴らしい演技だった。(私は巻き戻して二回みた)
ジャッジの目は節穴ですか??
PCSってなんなの?完全に持ち点になってるじゃないか。
「コヅカ…ああ日本の三番手ね。じゃあタカハシがこの位でオダがこの位だからコヅカはこの位で…」って感じ?
バッケヤロウ
しかしこずこずの性格が良いこと…(涙)
最後音楽切られるというアクシデントがありながら、「音響さんも緊張してたんですかね」と笑顔で言える器の大きさ。(五輪で音響ミスなんて…選手によっては大激怒だろう)
そして日本ではおじいさまがテレビを見ながら泣いていたそうな…。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100217-00000063-mai-spo
こずこずのニュースはほんと心温まるものが多い…
信成もしなやかで良かった。アクセルあの着氷で転ばないのはさすが。
猫の膝だけじゃなくて動き全体が豹みたいにしなやか。
ジョニー。桃尻…。(←変態)
この人も雰囲気作りうまい。
ジョニーにしか出せない独特の表現力。五輪でこの演技…良かったねジョニー
なのにこれまたPCSが…。
「ウィアー?ああアメリカの三番手ね。ライサがこの位でアボットがこの位だから…この位でいいかしら」って感じ?
バッケヤロウ
ライサ。良かった…。
ジャンプするにも何するにも普通の体格の選手より大変であろう長身だけど、良い演技をするとその長い手足が存分に生かされて、非常にのびのびと、また迫力たっぷりになる。
ライサって「黙して語らず」みたいな雰囲気なんだけど、その分精神的に大きく揺れるということがないのかもしれない。世界追王者になってから特に、メンタル面の強さを感じる。
プルたん。
なんて明るいアランフェス(笑)短調なのに悲壮感のかけらもないやんけ
しかしジャンプはさすが。アクセルのあとそのままコンボにしちゃうのかと思ったよ。
全体的なキレはユーロの方が上だったけど…終了後のインタビューで筋肉が痛くて直前まで医者のマッサージを受けていたと言っていた。
不調でキレがないプルの得点が、会心の出来のライサや大ちゃんを上回るってのがクワドの威力。技術点、プルだけ唯一50点台。(しかし全体的にはちょっと僅差すぎやしないか?プルの技のつなぎ低すぎじゃない?)
しかしSPのクワドはやはり諸刃の剣だ。
今回SPからクワドを入れてきた四人。明暗がくっきり分かれた。
失敗したジュベ、トマシュは遥か後方に、成功したプル、ランビ(不完全ながらも回転不足はとられなかった)は最終グループ。
ステップワークやPCSでクワドなしでも90点台出せるなら、SPでクワド入れてくる選手はもういなくなるのでは?と思う…。
プルは特別だし、ランビは3Aが飛べない分クワドは必須。トマシュ、ジュベもあと何年現役でいてくれるのか…。
SP後の会見で、プルがフィギュア技術の衰退化の危機感を述べたそう。
http://www.jiji.com/jc/olympic?id=vancouver&s=news&c=top&k=2010021700739
「(4回転を跳ばないとしたら)われわれの進歩は止まる」
そしてやっぱりプルは旧採点時代の人なんだなぁって思ったこの記事。
つなぎの濃さや細かい規定で評価される採点方法を、有無を言わさずねじふせてやるという宣戦布告に聞こえる…。
http://vancouver.yahoo.co.jp/news/ndetail/20100217-00000020-maip-spo
「採点システムやつなぎはどうでもいい。クリーンに滑ることが大事」
フリーの滑走順は、
ライサチェック
織田君
ランビ
大ちゃん
ジョニー
プル
これ…一番厳しいのは織田君では…。
ライサやジョニーのように、クワドがそもそも跳べない(または確率が非常に低い)選手は、迷うことなく跳ばないだろう。
迷うのは、プル程安定しているわけではないが、跳べないわけでもないクワドを持つ選手。
ランビ、大ちゃん、プルは事前にクワドを入れることを明言している。
でも成功するかどうかは分からない。
3回転でクリーンに決めて他選手のクワドのミス待ちか、一か八かクワドを入れるか…。
滑走順があとなら前に滑った他の選手の成功率を見て判断できるけど、織田君の順番だとどっちに転ぶか分からない段階で判断しなければならない。
モロゾフどうするか…。
逆にプルにとっては6分間練習から時間が経ってしまうという難点はあっても、他の選手の出来次第でクワド1回か2回か臨機応変に対応できるので良かったのでは。
今日は本調子じゃなかったみたいだけど、なんだかんだで負けず嫌いなプル。
首筋にライバルの息を感じて滑る経験はヤグとの一騎打ち時代に何度も経験しているし、ここぞというときのプレッシャーに打ち勝つ闘志は多分出場選手の誰よりも強い。
10年以上世界のトップに居座り続けてる精神力は伊達ではない。
むしろライサと大ちゃんの点数が肉薄してる分フリーではアドレナリン大放出演技が観れるのではと期待…。
フリーでの大穴はランビかも。5~6位からごぼう抜きはいつものパターン。
大ちゃん、ライサがミスしたらすぐひっくり返せるだけの点数を出してきそうだ…。
男子みんな大好きだけど、金はやっぱりプルにとってほしい。
でもランビにも大ちゃんにもライサにも織田君にもメダルをとってほしい。
ああやっぱりメダルが足りない…。
プル、明日は一日休んで筋肉の疲れをとってね。
あとジュベが少しでも心穏やかに眠って、気持ち切り替えられますように