色々な本から素敵だなと思った箇所を抜粋。

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身体だけじゃなくて心にもバネがあるのかな。

ありそうだな。
何かもっと青空に身を翻すハイジャンパーみたいな心の跳躍をふと思った。

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色々な気持ちがある。色々な人へ向かう色々な気持ちがある。

相手に差し出す気持ちがある。隠して見せない気持ちがある。

相手に届こうと届くまいと、人に見えようと見えまいと、思う気持ちはかけがえがない。

重い。美しい。

俺は俺の思いを抱えていればいい。今はそれでいい。それだけでいい。

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こんな喜びが、こんな晴れやかな時があるんだ。
こんな幸せがあるんだ。
(中略)
俺の走る道。
光る走路だ。

(佐藤多佳子著 一瞬の風になれ)
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野の花のように 生きたいといっても
野の花の辛抱なぞしらなくって

ばらの美しさをねたんでみても
ばらの悲しみなぞ思ってみなくて

自分ばかりが踏みつけられ
傷ついていると思っているあなた

そのうえ自分は優しくて
正しいと思っている…

そういうあなたもしらないうちに
花を折ったり
虫を踏んだり
人を傷つけていることを思って

愛することは許すこと
許しを乞うこと

大人になることは
傷つきながら健やかになること
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逃げないで 受け止めてみよう
苦しみが わたしを選んだのならば
立って 答えてみよう
わたしなりに せいいっぱい

苦しみもまた 通過するものだから
歓びと同じように 全身で受け止めて
どれだけ痛いか どれほど変わるか
わからないけれど

苦しみも 
わたしのいのちに織り込んで 
生きてみよう
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もう一度 あの春の丘から はじめようよ
大地の胸に 私たちの胸をあわせて
生まれてくる 新しいいのちを聞こうよ

若いわたしたちの愛は 不安だらけだけれど
宝石箱にしまいこむものではなくて
大空にはばたかせるもの

さあ
勇気を出して

あなたがあなたらしく
わたしがわたしらしく
生きるために

さよならをこわがらず
出発しようよ

もう一度
この春の丘から
愛を信じて
はじめようよ
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忘れていたものを思い出したわ
春風が吹いてきて
チューリップたちが踊りだしたら
忘れいたものを思い出したわ

光によろこぶこと
風にうなずくこと
すなおに人を愛すること
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世界でたった一人のあなたを
抱きしめたい想いが
ひかりのようにわたしを満たし

水溜りのアメンボも
街角のノラ猫も
新緑の林も
遠くの山も
見えない海も
みんないとおしく
両手を広げてほほえめば
みんなわたしの胸の中に
抱きしめられそう…

世界でたったひとりのあなたが
生きている地球
世界でたったひとつの花が
咲いている地球
世界でたったひとつのいのちが
いっぱいいっぱい生きていて
愛し愛され
輝いている地球 まわっている地球

(みつはしちかこ著 涙のとなりに)
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私 知っている
この死んだような枯れ木が
今戦っていることを

私 知っている
この無言の裸木が
今歌っていることを

私 知っている
この冷たい幹の中が
今燃えていることを

私 知っている
みんなくりかえし生きることを
冬の隣に春が待つことを

(みつはしちかこ著 四季)
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