大紀元より抜粋。


昨年は国際情勢が大きく変化しました。貿易問題に端を発する米中対立で中国の経済は大きな打撃を受け、スーパー大国になろうとする中国共産党の野心は阻まれました。

2001年のWTO加盟を機に、世界の工場となった中国は世界2位の経済体まで急成長しました。中国製品が世界中に溢れかえったと同時に、共産主義のイデオロギーも全世界に押し寄せました。中国共産党政権の目標は米国に代わってスーパー大国になり、新たな国際秩序を作ることです。つまり、世界を真っ赤に染める計画です。一帯一路、孔子学院、各種の浸透工作、サイバー攻撃、産業スパイ、千人計画などなど、中国共産党政権が世界に静かなる侵攻を仕掛けました。

人間の弱点を知り尽くした中国共産党政権。カネ、名声、美女で外国の政経界の有力者を丸め込み、外国メディアに浸透し世論を操ろうとしています。この邪悪な手法に屈した関係国の有力者は、国への忠誠を放棄し誤謬を犯しました。

中国のいわゆる「成長」は汚職、環境破壊、外国政府に対する内政干渉、労働者への圧迫で成り立っていましたが、経済利益のために人々は20年近く、傍若無人に振る舞ってきた中国共産党政権を野放しにしてきたのです。法輪功学習者、新疆ウイグル人を標的にした臓器狩りという「この星でかつてない邪悪」に対しても口をつぐみました。

西側諸国ではリベラル、自由主義の看板を掲げる左翼が人権、平等、弱者の権利を叫び、市民権を得ています。幸せを求める権利は誰にでもあります。しかし、善悪応報という言葉があるように、幸せになりたければ、高い道徳心を持たなければなりません。働かざるもの食うべからず。高税収高福祉で維持されている現代社会は、人々の労働に対する敬意、人間としての矜持を失わせ、社会を衰退させているのです。

世界は共産主義の波に飲み込まれる寸前になっています。日本を含む各国が同じ問題に直面しています。ポリティカルコレクトネスで、人々は言論の自由が奪われています。フェイクニュースの氾濫で物事の正しい判断が難しくなっています。道徳の低下により社会風紀が乱れ、個人の権利が強調されるあまり、他者への寛容を失った現代社会に誰しも生きにくさを感じているでしょう。

マルクスは、共産主義を「幽霊」という言葉で表現しました。大紀元編集部は昨年発表した新書『悪魔がこの世を統治する』(日本語版未掲載)では、共産主義は悪魔とも呼ばれる憎悪に満ちた生命だと明かしました。悪魔の目的は人類社会をじわじわと堕落させ、地獄へと引きずり込むところにあります。「東欧の共産陣営が崩壊後、悪魔は消滅するどころか、すでにこの世界を統治している。人類は決して将来を楽観視できない」と同書は警鐘を鳴らしました。

同書は共産主義が世界に仕掛けた邪悪なシステムを徹底的に分析し、暴露しました。同時に人類社会がその陰謀に目覚め、伝統的な道徳を取り戻せば、破滅から逃れることができると説きました。

昨年、米トランプ政権は中国共産党政権に関する報告書を数多く発表し、その化けの皮を剥がしました。一帯一路プロジェクトの相次ぐ凍結、孔子学院の閉鎖、中国最大手通信機器メーカー・ファーウェイとZTEの排除、産業スパイの締め出し…各国もこの動きに合わせて、中国共産党政権に対してかつてない強硬な姿勢を見せています。正邪の戦いの潮目が変わりました。

日本は、中国共産党の悪行の差し止めに本腰を入れる最重要同盟国・米国と躊躇することなく協働していく必要があります。安倍政権の提唱した自由で開かれたインド太平洋戦略は、中国共産党政権の包囲網を敷いています。従来の疑似的な政治主導の日中友好は許されるものではありません。正直や信頼の対極に位置する、嘘と欺瞞の共産党体制を断固否定しなければ、両国民が受益できる真の日中友好はありません。

共産党政権により、5000年の中国文化は壊滅的なダメージを受けました。しかし、1400年以上前、200年に渡り遣唐使が唐の文化を学び日本に伝えました。誠実と品行、謙遜、清潔、秩序など道徳維持を最良とする唐の文化は、今もなお日本に息づいています。ひいては、系譜を遡れば、太陽を形容したという天照大神に繋がる、万世一系の天皇を頂く国は世界で唯一、日本だけです。

世界に徘徊する共産主義の邪霊を打ち払うために、伝統文化の保護の重視が望まれています。神仏への畏怖の念を持ってこそ、正統な人々の暮らし、営みを築くことができます。ペンス米副大統領が10月の講演でも引用した中国のことわざ「人見目前、天見久遠」があるように、人間は目先のことに気を囚われますが、天は遥かなる未来を見ています。

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前記事にも記した通り、伝統文化の保護や重視は大切なのです。

日本は戦後、GHQによりそれらを失いました。

今一度、取り戻すことが重要だということは一目瞭然なのです。

日本人は、目覚めましょう。