「屈辱ポンチ」むちゃくちゃ感がいいですね。 | 本の話がメインのつもり

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気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

屈辱ポンチ (文春文庫)/文藝春秋

むちゃくちゃ:ぎゃーーぎゃーーぎゃーーぎゃーー /5
クセになる:37373737 /5


町田康さんの
「屈辱ポンチ」を読みました。


『けものがれ、俺らの猿と』
 妻が旅立ち、家に虫がわき、義父に出て行けと言われ……。
 脚本家の佐志は映画制作会社を名乗る怪しげな男に
 シナリオ執筆を依頼されるが、取材先では散々な目に遭う。

『屈辱ポンチ』
 ライブでの演奏は散々で、気晴らしに友人の浜崎の家に
 行くが、浜崎は刀を振り回してバツマルなる人物を殺すと
 興奮している。翌日、なぜかバツマルへの制裁をやらされるはめに。
 


歌人ちゃぁりぃさんに
お借りしました。
いつもありがとうございます。

相変わらず、町田節炸裂の
むちゃくちゃな展開が
妙に気になって一気読みな一冊でした。

特に初めの
「けものがれ、俺らの猿と」は
序盤の主人公の立ち居地から
フラフラ、グラグラと
わけがわからなくなるまで
振り回された感がすごいです。

クライマックスになると
当初のことの始まりなんて
すっかり忘れてたりするんですよね。

この迷走感、クセになります。


表題の「屈辱ポンチ」は
それよりは大人しい印象ですかね。

主人公が薬中の友人に大金をもらい
全く知らない人の制裁を
実行しようとするあたり
まぁ、普通の話とは違いますけれど。
そこが町田作品の面白さですよね。

ちゃぁりぃさん、
ありがとうございました!