- いつまでもショパン (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)/宝島社
音楽描写の迫力: /5- ミステリ: /5
中山七里さんの
「いつまでもショパン」を読みました。
四代続く音楽一家ステファンス家の
ヤンは国の期待を一身に受け
国際ショパンコンクールに臨んでいた。
異国の人間にポーランドのショパンは
理解できないと考えていたヤンだったが、
盲目のコンテスタント
サカキバの演奏に
彼の自信は大きく揺らぐ。
折りしも、ワルシャワは
テロの危機にもさらされ
ピアニストたちは命をかけての演奏を
余儀なくされていた。
「さよならドビュッシー」
「おやすみラフマニノフ」に続く
岬洋介先生のシリーズです。
今回は岬先生、ショパンコンクールに
出場してますよ。
好きなお話だったんですが、
前作をあんまり覚えてないので
ちょっとびっくりしました。
そんなビッグな話でしたっけ……。
視点はヤン・ステファンスという
ポーランドの若手ピアニストです。
テロが頻発するワルシャワでの
ショパンコンクールで
さっそく変死体がでちゃうわけですが、
犯人はどうやらコンクールの関係者らしい、と。
自身のピアニズムに関する葛藤や
テロで失われていく命に
心身共にボロボロに
なってしまうヤンですが、
異国のコンテスタントたちとの
交わりの中で徐々に成長していきます。
このシリーズの探偵役である
岬先生の活躍シーンも
見所ですね。
「お!」と思うところから飛び出してきますよ。
面白かったです。
間隔を開けすぎてしまったので
このシリーズ、
もう一度読み返したいですね。