「45°」不思議カッコイイ | 本の話がメインのつもり

本の話がメインのつもり

気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

45°/講談社

不思議:42424242 /5
スマート:37373737 /5


長野まゆみさんの
「45°」を読みました。


『11:50』ジュウイチジゴジュウゴフン
 20年前の少年時代、いじめられていた。
 中心人物は川上だが、自ら動くことなく
 周りを手脚のように使う巧妙さがあった。
 
『45°』ヨンジュウゴド
 アドバルーンを上げるアルバイト中に
 事故に遭い、記憶をなくしてしまった。
 事故の理由も思い出せない。 

『/Y』スラッシュワイ
 志静先生は認知症を患っていた。彼女の財産を
 整理するためにもきちんとした証言が欲しかったが、
 三叉の橋の話をするばかりで先に進まない。

『●』クロボシ
 守一は電車に乗り合わせた小学生を2人を見て
 過去を思い出していた。中学生の頃の友人
 ホシノフルサトは不思議な少年だった。

『+-』加減
 同じマンションに住んでいたぼくと日奈田とカコは
 なぞなぞ遊びが好きだった。3人でよく遊んだが、
 進路の違いでぼくは2人と疎遠になってしまった。

『W.C.』ダブリュシー
 トイレの夢を見ることが多い。しかも目を覚ますと
 ”ギリギリ”でトイレに駆け込むのだ。いつか
 間に合わなくなるのではないかと恐怖する。

『2°』フォリオ
 リサは遼一と家を買い、半分を賃貸することにした。
 借主はすぐに見つかったが、リサには
 誤算があった。料理のにおいが気になるのだ。

『×』閉じる
 なんらかの事情で記憶をなくしてふらふらと
 あるいていた。そこで額賀に声をかけられ、
 世話になっていた。

『P.』ピードット
 兄が考えられない状況で行方不明になった。
 姿を消す前に兄は姉に自分が死にかけたときに
 起こったという奇妙な出来事の話をしていた

 

お久し振りの長野作品です。
タイトルも不思議ですが
内容も不思議な短編集でした。

不思議な過去を持った人や
不思議な幻想や想いに
とらわれた人たちの物語です。

さらりとビックリするような
どんでん返しがあったりもして
楽しめた作品でした。

長野作品のスマートな
雰囲気が大好きなんですよね。
洋服や家具の描写が
とってもいいんです。

表題作の「45°」が好きです。
今まで読んだ長野作品の中では
”意外”に感じました。
最後に「え!?」っとなる展開でしたよ。

次の作品も楽しみです。