- 45°/講談社
不思議: /5
スマート: /5
長野まゆみさんの
「45°」を読みました。
『11:50』ジュウイチジゴジュウゴフン
20年前の少年時代、いじめられていた。
中心人物は川上だが、自ら動くことなく
周りを手脚のように使う巧妙さがあった。
『45°』ヨンジュウゴド
アドバルーンを上げるアルバイト中に
事故に遭い、記憶をなくしてしまった。
事故の理由も思い出せない。
『/Y』スラッシュワイ
志静先生は認知症を患っていた。彼女の財産を
整理するためにもきちんとした証言が欲しかったが、
三叉の橋の話をするばかりで先に進まない。
『●』クロボシ
守一は電車に乗り合わせた小学生を2人を見て
過去を思い出していた。中学生の頃の友人
ホシノフルサトは不思議な少年だった。
『+-』加減 同じマンションに住んでいたぼくと日奈田とカコは- 『W.C.』ダブリュシー
トイレの夢を見ることが多い。しかも目を覚ますと
”ギリギリ”でトイレに駆け込むのだ。いつか
間に合わなくなるのではないかと恐怖する。
『2°』フォリオ
リサは遼一と家を買い、半分を賃貸することにした。
借主はすぐに見つかったが、リサには
誤算があった。料理のにおいが気になるのだ。
『×』閉じる
なんらかの事情で記憶をなくしてふらふらと
あるいていた。そこで額賀に声をかけられ、
世話になっていた。
『P.』ピードット
兄が考えられない状況で行方不明になった。
姿を消す前に兄は姉に自分が死にかけたときに
起こったという奇妙な出来事の話をしていた。
お久し振りの長野作品です。
タイトルも不思議ですが
内容も不思議な短編集でした。
不思議な過去を持った人や
不思議な幻想や想いに
とらわれた人たちの物語です。
さらりとビックリするような
どんでん返しがあったりもして
楽しめた作品でした。
長野作品のスマートな
雰囲気が大好きなんですよね。
洋服や家具の描写が
とってもいいんです。
表題作の「45°」が好きです。
今まで読んだ長野作品の中では
”意外”に感じました。
最後に「え!?」っとなる展開でしたよ。
次の作品も楽しみです。
なぞなぞ遊びが好きだった。3人でよく遊んだが、
進路の違いでぼくは2人と疎遠になってしまった。