- 試験に出るパズル 千葉千波の事件日記 (講談社文庫)/講談社
夢中: /5- ストイック: /5
高田崇史さんの
「試験に出るパズル」を読みました。
『《四月》9番ボールをコーナーへ』
才色兼備な従弟千葉千波くんとぼくは、友人の慎之介の
情報で薬物犯罪の犯人が情報を得ているという喫茶店に
乗り込んだ。
『《五月》My Fair RainyDay』
ホテルのレストランでランチを食べていたぼくと千波くんと慎之介。
いきなり店内の中年女性が指輪の真珠がなくなったと騒ぎ出した。
店内のどこを探してもみつからない真珠は一体どこへいったのか。- 『《六月》クリスマスは特別な日』
東京で連続爆破事件が起こっていた。爆破される場所と時間に
犯行に関する何らかヒントがあるのではないかと、ぼくと千波くんと
慎太郎は現場をまわってみることに……。 - 『《七月》誰かがカレーを焦した』
お金持ちの千波くんは実家の敷地内の洋館に一人で住んでいる。
夏休みにその千波くんの家に遊びに行った。しかしみんなで1時間ごとに
火を入れていたカレーが焦げてしまった。一体誰が焦したのか。
『《八月》夏休み、または避暑地の怪』
千波くんのお父さんが経営している旅館に遊びに行ったぼくと千波くんと
慎之介。3人でバス釣りに向かったところ、すいか泥棒の少年とすれ違った。
夢中で追いかける3人だったが、山奥の寺で見失ってしまう。
お気に入りのQEDシリーズを
とうとう読み終わってしまって
何だかしょんぼりな毎日なので
他のシリーズにも手を出してみました。
品行方正、才色兼備の
高校生千葉千波くんと浪人生の”ぼく”が
パズルのような事件に立ち向かう短編です。
QEDは事件にガンガン神話を入れ込んでましたが、
今回は少年たちのゆるーい日常に
ストイックなまでに
パズルをつっこんでいます。
森博嗣さんの解説に
「最初にパズルがある。
そのパズルの状況を説明するために世界が作られる」
――と、ありますが
この表現がかなりしっくりきますね。
パズルはあまり得意ではないのですが
主要人物3人のやり取りも
何だかかわいらしくて
新たなお気に入りシリーズとなりました。
あと4冊あるので
続編を読むのが楽しみです。