- 森の家/講談社
じんわり: /5
不思議: /5
千早茜さんの
「森の家」を読みました。
美里は恋人の佐藤さんの家に
居候していた。
家は森の中のように緑に囲まれ、
佐藤さんの大学生の息子まりも君と
3人暮らしだった。
3人ともお互いに干渉しないように
静かに暮らしていたが、
ある日その危うい均衡が崩される。
大学生のまりも君と、30代の美里
40代の佐藤さん、
しかも、まりも君は
佐藤さんの息子ということになっていますが
本当のところわからない、という設定です。
そんな寄せ集め家族の
3人それぞれの視点で
お話が進みます。
千早作品って
雰囲気が夢の中のように
ふんわりしているものが
多い気がしますね。
主役の女性はわりと
ハキハキした性格をしているのに
何だか不思議です。
いつまでも記憶に残るような
インパクトはないですが、
この不思議な優しい気配は
好きですよ。
楽しめた作品でした。