「世界中が夕焼け」穂村先生の短歌いっぱい | 本の話がメインのつもり

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気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

世界中が夕焼け: 穂村弘の短歌の秘密/新潮社


短歌楽しい:42424242 /5
興味深い:17171717 /5


2009年に現代短歌評論賞と
角川短歌賞をダブル受賞された山田航さんが
歌人・穂村博さんの短歌の独自の解釈を紹介、
それに穂村さんがコメントを入れるという形で
50首が紹介されています。

大好きな穂村先生の歌なので
楽しく読めました。

正直、難しい歌もいっぱいあって、
山田さんの解釈に「なるほど」と
納得しっぱなしでしたよ。

しかし穂村先生のコメントを見ると、
山田さんの解釈は必ずしもその短歌の背景とは
一致してないのですよね。

短歌のおもしろいところです。
詠むのも読むのも
自由なのですね。


お気に入り短歌

赤、橙、黄、緑、青、藍、紫、きらきらとラインマーカーまみれの聖書
指してごらん、なんでも教えるよ、それは冷ぞう庫つめたい箱
ハロー 夜。ハロー 静かな霜柱。ハロー カップヌードルの海老たち。


他にもいっぱいありますが、
3つくらいにしておきます……。
自分では気付きませんでしたが、
妙にかわいい系の短歌が琴線に触れますね。

エッセーの穂村先生のイメージに
近いからでしょうか。


ちなみに山田航さんの
ホームページをもとにした本らしいです。
興味のある方はチラ見してみると
いいかもですね。(→トナカイ語研究日誌)