「レモンタルト」おしゃれー | 本の話がメインのつもり

本の話がメインのつもり

気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

レモンタルト/講談社

ドキドキ:23232323 /5
まったり:424242 /5


長野まゆみさんの
「レモンタルト」を読みました。


姉が亡くなってから義兄と
玄関が別にある一軒家に
一緒に住んでいた。

縁故採用で役員室にデスクを持つ
Cは会社で周りから浮きながら、
上司のYにいじられながら、
時折、義兄と姉のことを語り
日々を過ごす。



不思議な雰囲気が好きな
長野作品です。

タイトルに一目ぼれして
読んでみました。

いつものアレですね。
男性同士の恋愛(?)が
さらりと書かれています。

主人公のCが上司に無理難題を
吹っかけられたり
憎からず思っている義兄の動向にドキドキしたり、
ちょっとタイプと思っていた同僚に
嫌われたっぽくて
うじうじしてみたり……。

私が書くとすごく下品で
叱られそうな勢いですが、
この作品、とてもスマートな気配が漂ってます。
おしゃれなのです。

洋服や食べ物の描写も
ステキなんですよね。

そして何やらズバリ、ハッキリと
描かない浮遊感でふわふわ。

この雰囲気は
やはりクセになります。

――主題が主題なので、
かなり好みが分かれるとは思いますが、
「男性同士の恋愛の話、全然OK」って
方にはオススメです。