「ピーター・パン」 大冒険にわくわく。 | 本の話がメインのつもり

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気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。


ピーター・パン (岩波少年文庫)/岩波書店

ワクワク:☆☆☆☆ /5
かわいい:あったか気分あったか気分あったか気分 /5


J.M. バリさんの
「ピーターパン」を読みました。


ピーターはダーリングさんの家の子供部屋に
置き去りにした影法師を取りに来ましたが、
影法師が元通りにくっつかずに
泣き出してしまいました。

その声にウェンディが目を覚まし、
弟のジョンとマイケルも一緒に
ピーターと空を飛んでネバーランドへ行くという
素敵な提案にのることになりました。


先日読んだ牧野節子さんの
童話を書こう!」にエピソードが紹介されていて
急に原作を読んでみたくなりました。

ピーターパンは
ハウス食品とかディズニーのアニメの
イメージが強かったのですが、
原作はだいぶ印象が違いますね。

ピーターもウェンディも本当に
ごく普通の子どものように描かれています。

ネバーランドの男の子たちの
おかあさんのように振舞うことが
楽しくてたまらない様子のウェンディや
気まぐれで何でも自分の思う通りにしたい生意気なピーターパン……。

妙に賢い「物語に都合のいい子ども」では
ないんですね。

そして思っていた以上に
あっさりと人死が出るので
ビックリしました。

しかもネバーランドとはいえ、
死んだらそれっきり、です。
魔法で生き返るとか、オバケになって出てくるとか
ここでも「都合のいいこと」は起こりません

今の童話にはない感覚ですが、
これも物語が書かれた時代の
世情なんでしょうかね。

たくさんの大冒険でワクワクする中、
「世の中ってそういうもんよ」っていう
ちょっと厳しいメッセージのようなものを
勝手に感じちゃったりして。

しかしピーターの活躍ぶりは
かっこよかったです。
短剣を手にバッタバッタと
海賊をやっつけたりして……。

遅ればせながら、ですが
原作をチェックできてよかったです。