「あれから」 蘇る震災後の混乱 | 本の話がメインのつもり

本の話がメインのつもり

気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

あれから―俵万智3・11短歌集/今人舎

はっとする:51515151 /5
あの日が蘇る:いまいち02いまいち02いまいち02 /5


俵万智さんの歌集「あれから」を
読みました。

3.11の震災後、
南の島へと逃れた俵さんが
お子さんを想った歌を
中心に詠まれています。

仙台から南の島へ逃れることで
周りからあれこれと言われることも
あったそうです。

しかし、息子さんにより不安の少ない環境をって
願うのは、当たり前ですよね。


震災後の混乱も詠われていて、
思わずはっとします。

体験していないはずの被災地の状況が
頭に浮かぶような短歌……。

不便な被災地で「お菓子が食べられる」と
喜ぶ子どもの様子、
100円があってもおにぎりが買えないこと、
身近で小さなことが非日常を描き出しています。

おー。
これがプロの技ですか。

俵さんの作品は実は教科書でしか
拝見してなかったのですが、
これを機に他の歌集も読みたいと思いました。