- 女たちの怪談百物語 (幽BOOKS)/加門七海、立原透耶、伊藤三巳華、岩井志麻子、宇佐美まこと、勝山海百合、神狛しず、宍戸レイ、長島...
怖い: /5
後遺症あり: /5
女性作家さんたちが
百物語をする「女たちの怪談百物語」を
読みました。
怪談がいっぱいです。
ひとつひとつは
そんなに怖くないんですよ。
それこそ「よくある話」って
思うんです。
百物語の恐ろしいところは
巻末でも京極夏彦さんが仰っていましたが、
「虚実がなくなる」ってところですかね。
本当かどうかは判断しようもなく、
ただただ不思議な話が
積み重なっていくのですね。
10、20と不思議な話が
連なってくるにしたがって、
「そういうこともあるのかしら?」って
気分になって、最後の方は
「そういうことがあっても全然不思議じゃないぞ」って
思えてきてしまう。
一種の暗示……ですかね?
またこの本のいけないところは
メンバーは皆様、
作家さんなのです。
聞いた話などを、筋道立てて語るのが
お上手でいらっしゃる。
読んだ後は、
ベッドの下の暗いとこには妖怪がいて、
クローゼットの隙間から何かが覗いていて、
夜道には怪しいものが徘徊しているという
妄想に襲われます。
ひたすら暗示系にかかりやすい
私としては、
まぁー、怖い本でした。
2、3日怯えてましたよ。
百物語を語り終えると
何かが起こるってのも当然ですね。
メンバーの中に私みたいなのがいて、
「ギャー! 隙間に何かいるー!!」って
パニックを起したら、
怪異発生ですからねぇ。