「和子の部屋」小説家さんの頭の中 | 本の話がメインのつもり

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気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

和子の部屋 小説家のための人生相談/阿部 和重

書く人の悩みが分かる:☆☆☆☆ /5
深い:GOODGOODGOOD /5


阿部和重さんが「和子」となって
女性小説家の人生相談をしちゃうっていう
対談集です。

ゲストは――、
角田光代さん、江國香織さん、
川上未映子さん、金原ひとみさん、
朝吹真理子さん、綿矢りささん、
加藤千恵さん&島本理生さん、
川上弘美さん、桐野夏生さん
と、有名作家さん目白押しで豪華ですね。

この企画の発端は阿部さんが
角田光代さん、加藤千恵さん、島本理生さんと
お食事をした際に、恋愛相談が
冴えに冴え渡ったことだったそうです。

こんな風に企画が立ち上がることも
あるんですね。

毎回、ゲストの相談状を
その場で阿部さんが読み、
相談にのるというパターンなのですが、
阿部さん、かなり切り込んでいきます。

ちょっとドキドキするほどに
作品のことなども
アレコレ言っちゃうんです。

対談って、作家さん同士なら
お互いの作品を褒め合ったり、
次回作品の紹介をしたりして
平和に終わっていくイメージでしたが、
これはまた違ったものですね。

阿部さんとゲストが
本気で「小説を書くこととは!?」って
掘り下げていく感じです。

巻末に阿部さんも書かれていましたが、
文章を書く人にとっては
いいヒントがいっぱいなんじゃないかと
思います。

私は文章を書く人じゃないですが、
「言葉」に関して共感するところが
多かったですね。

特に、お菓子のキャッチコピーを
読むのが好きだという江國香織さん。

そうなんですよ。
プロがつくったお菓子のキャッチコピーって
どうしてあんなにも
おいしそうなんでしょう。