「オジいサン」意外。ほっこりしちゃいました。 | 本の話がメインのつもり

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気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

オジいサン/京極 夏彦

独居老人の心のつぶやき:プップップップッ /5

意外:!!!!!!!!! /5



京極夏彦さんの

「オジいサン」を

詠みました。



益子徳一はずっと独身で

一人暮らしだった。


定年後の暮らしは毎日規則正しく

変化も少ない。


ある日、どこかで

子どもに「オジいサン」と呼びかけられたことを

思い出す。


どこでどういう状況だったか、

徳一は思い出そうと頭を働かせるが

なかなか思い出せない。



いきなり哀愁たっぷりの

独居老人のつぶやきから始まります。


しかもずっと

グダグダ続きます。


思考が目的と大幅に外れて、

思い出したように戻ったり、

そのまま忘れちゃったり……。


大真面目な徳一さんの

様子に思わず笑えてきてしまいます。


地デジ対策を怠っていた徳一さん、

試食コーナーで

欲しくない商品をカゴに入れちゃう徳一さん、

自分が「オジいサン」と呼ばれたことに

ついて思考する徳一さん、

その際の発音にまで思考が及びます。


事件は何も起こりませんが、

最後はホワッと

温かい気持ちになれちゃいます。


京極作品で、この展開は

ちょっとめずらしいのでは。

そんなに詳しいわけじゃないですが……。

意外に感じてしまいました。


この作品、好きです。