「テンペスト」一気に読める。わかりやすいヒーロー譚 | 本の話がメインのつもり

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気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

テンペスト 上 若夏の巻/ 下 花風の巻 池上 永一


  


壮大:ぎゃーーぎゃーーぎゃーーぎゃーーぎゃーー /5


意外とコミカル:♪♪♪ /5






池上永一さんの


「テンペスト 上・下」を


読みました。




ブログ友達のnaminnieさんをはじめ


多くの方にオススメして頂きました。






琉球王国、


首里に眠る竜が目覚めてしまった。




孫家の繁栄を悲願する父親の


期待を背負って


生まれたのは、女の子だった。




失意にある父親から


存在を無視され


名前すらもらえなかった少女は


自ら「真鶴」と名乗る。




養子としてやってきた兄の嗣勇は


勉学が苦手で父親に


ひどく叱られてばかりいる。




一方、真鶴はあらゆる知識を


吸収することに夢中だった。




兄が逃げ出したその日、


真鶴は女であることを捨て、


王宮へ上がるための試験


「科試」を受ける決意を固める。






噂通り面白かったです。





この分厚い上下巻を


見たとき、勝手に読みにくそうと


思っていたのですが、


驚くべきわかりやすさでした。




女性でありながら、


宦官だと自らの性を偽って、


琉球王国の王宮・首里城で


異例の成り上がりを見せる


孫寧温のヒーロー譚、ですね。




友情あり、恋愛あり、


挫折したり、裏切られたり……。




男装の麗人ですからね、


いろいろと色っぽい感じで


男性からも女性からもモテモテなのです。




この手の設定では


お約束かと思いますが


女だってばれそうになったりね、


親友に恋されちゃったりね……。




王宮の女たちが日夜


泥沼の大ゲンカをしたり、


中国妖怪みたいな人が出てきたりして


コミカルな描写も多かったです。




とにかく一気に読める


面白い作品でした。




ドラマも見たかったですね。


再放送を待っています。




あと、首里城に


また行きたいです。


沖縄旅行でもらった首里城のパンフレットを


再度じっくり見てしまいました。




この作品の読後に見ると、


さらに美しく見えますねー。