「眠り姫とバンパイア」児童書風味の大人小説 | 本の話がメインのつもり

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気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

眠り姫とバンパイア (ミステリーランド)/我孫子 武丸

真相にビックリ:ぎゃーーぎゃーーぎゃーー /5

ドキドキ:☆☆☆ /5



我孫子武丸さんの

「眠り姫とバンパイア」を

読みました。



クリスマスイヴの夜、

窓からパパがやってきた。


優希は3年ぶりに生きているパパに

会えた。

だがパパと連絡を取っていることは

ママには内緒だ。


翌日、優希が大好きだった家庭教師の美沙先生の

代りに新しい先生がやってきた。


「歩実」という名前から女の先生だと

思っていたが、

やってきたのは大柄な男の人だった。


歩実は美沙からある程度の話は

聞いていたが、優希の「パパ」に

ついての話が気になり、調べ始める。



児童書っぽい文体で書かれている

講談社の「ミステリーランド」シリーズからです。



ドキドキしました。


小学生の女の子の

妄想なのか、それとも真実なのか……。


曖昧な様子で物語が

進みます。


現れるはずのない

優希の父親がやってきたという話、

近隣に現れる不審者の話、

優希の「父親はバンパイアかもしれない」

という夢見がちな発言。


真実はどうなのか、

家庭教師の歩実の目線で

最後まで一緒に考えてしまいました。


そして暴かれた真相は

やはり児童書っぽい雰囲気には

マッチしない形でしたね。

やられた感があります。


しかしこれから前向きな展開が

予測できる最後で、

読後はサッパリいい感じです。


ミステリーランドシリーズは

わたくしの中で

「大人向け小説の児童書風味」になりました。

うん、きっと最初からそうだったのでしょうね。