軽く読みやすい: /5
文章:
垣谷美雨さんの「竜巻ガール」を読みました。
kyatutaさんのブログで拝見しました。
『竜巻ガール』
父親が再婚し東京からやってきた連れ子の
涼子はまるで日にやけたパンダのような
ガングロだった。
『旋風マザー』
父はあこぎな商売をしていた枯れたじいさんで
母は10年も前にそんな父から逃げて行った。
その母が何の前触れもなく急に帰ってきた。
『過潮ウーマン』
会社の上司との不倫旅行中、川で上司が溺死してしまった。
大慌てで逃げ出し、翌日何食わぬ顔で出社した
由布子だったが、突然上司の妻が職場にやってきて……
『霧中ワイフ』
中国人の黄河と国際結婚をした今日子だったが、
偶然夫の職場のロッカーに中国人の女性と幼い子どもと
一緒に写っている写真を見つけてしまう。
kyatutaさんがおっしゃるとおり、若干文章が
気になりますが、軽くサラリと読める作品でした。
文章の怪しさは『竜巻ガール』で一番気になりましたが、
それ以降は慣れてきたのか平気になりました。
どの短編にも強かな女性が描かれていて、
なかなか痛快です。
『旋風マザー』ではその強烈さにちょっと
ひいちゃいましたが……
女の人はいくつになっても恋を楽しめばいいし、
野望を持ってもいい。
そんな前向きな気分になれる短編集です。
全部それなりに楽しめたのですが、
印象が薄いのが残念。
まさにサラリ……
梅雨時のジメジメにはちょうどいいのかも。