友情度: /5
ドキドキ: /5
ホラー: /5
三浦しをんさんの「白蛇島」を読みました。
文庫本は改題しているんでしょうか、
アフィリエイトがこれしかありませんでした、
「白いへび眠る島」……
たぶん同作品。
高垣の高校3年生・悟史は
大祭の時期に拝島へ帰ってきた。
因習が根強く残る閉鎖的な島で
過ごすことが好きではない悟史だったが、
幼馴染で”持念兄弟”の契りを交わした
光市との再会は素直に喜んでいた。
ところが大祭を前にして
村に不幸をもたらす不吉な存在
”あれ”を目撃してしまう。
三浦しをんさんの作風をわかったつもりで
わかってなかったことを痛感した作品でした。
この因習が残る島という舞台がちょっと怖くて、
島の謎を解き明かす少年たちの
友情が感動的な作品です。
帯に”淫靡”という言葉があるのですが、
作品を読む限りその”淫靡”が
どういう意味なのかよくわかりませんでした。
思わず私の知らない”淫靡”の意味が
ありそうでを辞書でひいた。
淫靡→性的にだらしなさを感じさせるさま。
みだら。(広辞苑より)
……その意味しかないですよね。
むしろとても健全な冒険もののように
感じました。
子ども達が夏休みに読むのにちょうど
よさそう、とすら思います。
この作品と「格闘する者に○」、「月魚」の
3作品を”白い軽トラック3部作”というそうです。
まったく知らなかった……
そういえば軽トラック出てたなぁ。
本作品では免許とりたて、
でも昔から乗り回していたという
光市の軽トラが大活躍します。
でも何だかちょっと地味でかわいい
3部作ですね。