「少し変わった子あります」変わった店 | 本の話がメインのつもり

本の話がメインのつもり

気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

少し変わった子あります/森 博嗣

不思議:AAAA /5

文学的で幻想的:納得納得納得 /5



森博嗣さんの「少し変わった子あります」を

読みました。



大学教授の小山は後輩の荒木から

とある店の話を聞いた。


とても変わった店で特定の場所を持たず、

1人でしか行くことができない。


美人の女将がいて、料理もうまい、

そして1人の女性が一緒に食事を

してくれるらしい。


荒木が行方不明になったことが

きっかけとなり小山はその店に

興味を抱く。



変わった子、というよりも変わった状況

という感じがしました。


場所が毎日変わる不思議な店で

小山教授がひたすら若い女の人と一緒に食事をする

連作短編です。


共通するのはどの女の子も

とても綺麗に食事をしてそれを見るだけでも

価値があると小山教授に思わせるところ。


他には無口な子もいれば、おしゃべりな子も

いるし、急に昨夜見た夢を語る子もいれば、

自身の不幸を語る子もいる……

女の子たちは結構普通なんですよね。


不思議な雰囲気の中で

食事をするだけなのに

小山教授はズブズブと

そのお店にはまっていってしまうんです。


一期一会、みたいな良さがあるんでしょうかね。

ちょっと文学的なにおいがして

よくわかりませんでしたが、

休日にのんびりと読むにはちょうどいい

雰囲気の本でした。


短編なので読みやすいし、

わかりやすいオチも付きます。