「スカイ・イクリプス」素直に楽しんだ | 本の話がメインのつもり

本の話がメインのつもり

気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

スカイ・イクリプス/森 博嗣

要・読み直し度:あーあーあー /5

人物シャッフルに混乱:☆☆☆ /5

雰囲気は好き:あったか気分あったか気分あったか気分あったか気分 /5



森博嗣さんの「スカイ・クロラ シリーズ」、

最後の「スカイ・イクリプス」を読みました。



『ジャイロスコープ』

 格納庫の整備工たちのおしゃべりにうんざりし、

 煙草を吸いに外にでたササクラ。

 そこへやってきたクサナギに話しかけられる。


『ナイン・ライブス』

 「彼」は自分の赤ん坊とモナミという女性と

 暮らしている。熟練のパイロットである「彼」の

 の日常。

 

『ワニング・ムーン』

 撃墜され、海の真ん中に不時着した。

 海水に浸り救助を待っていたが、

 思いもよらず通りがかった船に助けられる。


『スピッツ・ファイア』

 店の客は女だけだった。マスタにとって

 客のほとんどが見知った顔だったが

 その日、新顔の若い男がやってきた。


『ハート・ドレイン』

 早朝カイのもとに街の上空で戦闘機が

 爆撃機に体当たりをした、という連絡が

 入る。


『アース・ボーン』

 マシマとトキノは帰路についていた。

 味方3機で6機もの敵機を堕としたが、

 こちらもリーダのサカシロを失っていた。


『ドール・グローリィ』

 カンナミに会いに病院へ行った。

 「そろそろここを出られるかも」というカンナミに

 「飛行機」という言葉を避けて会話する「彼女」。

 

『スカイ・アッシュ』

 車が故障してしまった。

 ようやく4台目に通りかかった車に乗せてもらって

 「彼女」は電話のあるところまでおくってもらう。



たぶん、丁寧に読めば本編の真相のすごいヒントがありそうな

予感がした短編集でした。


予感がした、というのが曖昧な表現ですが、

早くも本編の方の記憶があやふやでよく分かりませんでした。


特に最後の2編あたりがキーになっている予感がします。


最初の方はササクラとクサナギの仲よしな日常風景や、

赤ちゃんを連れて行ったティーチャのその後と思われる

エピソードなど、楽しめる要素がたくさんありました。


ただ相変わらずのこの雰囲気は素直に楽しめました。

何も考えないほうがかえっておもしろいかもしれませんね。



意図的とは思いますが、「彼」「彼女」を使って

名前が明記されていない短編もあり、

なんともあやしいです。

何かを隠しているんですよね、きっと。


とりあえず、ミズキさんとフーコさんの気持ちに

変化がないと信用してみて、再読しようかな、

と思いました。


次読むなら「ナバテア」からにします……