「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」少女たちの友情 | 本の話がメインのつもり

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気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない―A Lollypop or A Bullet/桜庭 一樹
¥1,470
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桜庭一樹さんの本読むの3冊目になります。

「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」を読みました。



堅実に毎日をすごすことにしか興味のない

冷めた女子中学生・山田なぎさのクラスに

とんでもなく変わった美少女・海野藻屑がやってきた。

彼女は有名人の娘で美人でブランド物ばかりを

持っていて……

父親がおらず、兄がひきこもりで貧困ななぎさとは

正反対だった。


しかし藻屑は自分のことを「ぼく」と呼び、自分は人魚だと

言い張る変わった少女でなぜかなぎさのことを

気に入ってしまった様子。


「友達になって」

藻屑はなぎさにそういって近付くが。



前に読んだ「少女には向かない職業」

にちょっと雰囲気似てるな、と思いました。


少女同士の友情や親との関わり、淡い恋愛などがすこし

テーマがかぶっているかなぁと(^^;)


初めからなにやら不吉な予感がただよっていて

何か嫌なことが起こるぞと目が離せない感じでした。

少しホラーっぽい感じもします。


桜庭さんの作品はこういったちょっと暗い背徳感のある

ものが多いんでしょうか。

「私の男」もそんな感じでしたし。

ただ共通して最後まで読みきってしまうというのが

すごいところだなぁ。


今回も最初っから何が起こるのかは予想が可能な状態で

物語が始っています。

誰がどういう状態で死ぬと一番初めに明記されています。

しばらく読むだけですぐに犯人にもピンときます。

それでも最後まで読ませられた。

その結末に至るまでの出来事やなぎさの心の変化などが

気になって仕方なかったです。


「少女には剥かない職業」では田中颯太という主人公との関係が

あいまいな男の子が出てきて「あいつは結局何なんだ」という

モヤモヤが残っていた記憶がありますが、

今回も主人公なぎさの隣の席の花名島という少年、

あの子は結局どうなっちゃったの?


モヤモヤするというよりはあの出来事は何だったんだろう、

と純粋に疑問に思った(^^;)

変態さん?あ、コレってネタばれ??