「図書館の神様」一番読みやすかった | 本の話がメインのつもり

本の話がメインのつもり

気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

図書館の神様/瀬尾 まいこ

瀬尾まいこさんの本をいろいろ読んでみようと思っていた

ところに月夜さんのブログで紹介されていたのを拝見し、

「図書館の神様」を読んでみました。



18歳までは名前の通りに清く正しい生活をおくっていた

清。ずっと打ち込んでいたバレー部の活動で起こったある事件を

きっかけにすっかり「清く正しい」とは言えなくなってしまった。


大学を卒業して一年契約で講師となった清はせめて

バレー部の顧問になりたいと思ったがそれも叶わず、

よりによって部員一人の文芸部の顧問になってしまう。


浅見との不倫関係をだらだらと続け、特に好きでもない

国語を高校生達に教える毎日だったが、文芸部たった一人の

部員・垣内との活動で文学に触れ、頻繁に遊びに来る

弟・拓実と海をみて、清の傷ついていた心が少しずつ変化していく。



すごく読みやすかったです。

今まで読んだ瀬尾まいこさんの本の中でだんとつです。

主人公の清に感情移入しやすかったのがよかった(^^)


へこんでるときというのはよくないと思っていても心地よい状態

から抜けられない。

だらだらと不倫関係を続けてしまう清の気持ちも分かるような。


少しずつ清がいい方向へと向かっていくのを安心して

読んでいられました。


しかし清はいちよう講師なんですが、

彼女の初めの仕事のいい加減さがなかなか笑えます。

これでも先生なのか(笑)

すっかりやる気の無い清と部員の垣内との会話はまるで

友達とでもしゃっべっているみたいです。

でもなんとなく微笑ましい。


清と垣内の年齢差って先生と生徒というには

少し近い気もするし、距離感難しいだろうな(^^;)


大学生の頃教育実習に行きましたが結構なめられてました。

なめられていたというと聞こえが悪いので

友達っぽい感じでした(^^;)


威張れるほど年上でもなければ経験もないし、

生徒達にとっても自分のお姉ちゃんとか

バイト先の先輩くらいの年の人に「先生」なんて

感じづらいんじゃないかな。

そういう意味でも清と垣内の関係に頷く部分が多かったです。


清と一緒に前向きになれるようなお話でした。

よかったです☆

あまり重点置くところじゃないかもしれませんが、

タイトルがかわいいのもポイントです(笑)

「図書館の神様」……

内容にそっているようなそっていないような、

ちょっと微妙なラインじゃないかと思うのですが、好きです。