日々の勉強を進めていくと、「今自分は何をやっていたのか?」と迷子になることがあります。
似たような例を紹介します。
自動車教習所で、バックの練習をする際に
「あのポールがサイドミラーに見えたらハンドルを全開に切って、バックミラーに見えたらまっすぐに戻す」
「ほらまっすぐできたでしょう?合格!」
こんなやり取りありませんでしたか?
僕は「これで合格って言われても、うちの車庫にはポールがないよ・・・」と不安になったのを覚えています。
勉強に当てはめると、
「つるかめ算の時はこうやって解きましょう」「旅人算はこうやって解きましょう」
と練習を重ねても、いざ文章題を見た時に、これは何をどうやって解けばいいのか…と迷子になったのを覚えています。
まさに、「木を見て森を見ず」の状態になってしまっているのではないでしょうか?
私は小学校の時に塾に通わせてもらっていたのですが、上のような状態に陥っていて、結局小テストはできても定期テストになるとわからなくなり、中学受験に失敗しました。
私は後になってこの仕組みに気づき、乗り越えるコツをつかんだのですが、最近読んだ速読の本にしっくりくる絵が載っていました。
まさに、上の状態になってしまっていたのです。
大枠をとらえることで、今自分が勉強しているところは一体何のどんなところなのか、が分かるようになり、問題にあたった時に、頭の引き出しから取り出せるようになるのです。
私は仕事柄、後輩にFP(ファイナンシャルプランナー)2級の勉強を教えたりしていたのですが、実はこれは大人の資格試験でも全く同じです。
例えば、「定期借地権」の勉強をしていたとしましょう。
でもこれって部分的には理解できたとしても、一体何の分野の勉強をしているのか迷子になってしまいやすい。
そこで、トレーニングコースでは、習熟具合に合わせて全体像のマップも「生徒に」作ってもらいます。
今自分は、6つあるFP2級のテーマの中の「不動産」について勉強していて、その中の「法律」の「借地借家法の中身」について勉強しているんだ。
そういうことに気づけるようになります。
あとはテーマを一つずつ潰していくだけです。
そうすると、自分がどこが分かっていて、どこが分かっていないのかも一目瞭然です。
これが7つの力の中の「具体抽象力」です。