チーム杉二代表の辻堂です。
チーム杉二を創設して約2カ月経ちましたが、
おかげさまで部員も順調に増え、総勢25名を超えました。
個性豊かなメンバーが25名集まると、すぐ集まる子もいれば、なかなか集まらない子もいて、話をちゃんと聞く子もいれば、注意散漫でなかなか聞いてくれない子も出てきます。
大人的な視点で見れば、全員がシャキッと集まり、集中して真面目にコーチの話を聞いて、統制が取れた状態が理想だと思います。
子供たちが言うことを聞かなければ、大声出して、高圧的な態度で押さえつければ、その場は統制が取れます。でも、チーム杉二のコンセプトは、怒らない、叱らない、教えない、なので、話を聞かない子がいたとしても、強引に聞かせることはしません。話を聞かないことで損をするのは誰なのか、なぜ話を聞いた方がいいのか、他のメンバーにはどんな影響を与えているのか、そういったことを辛抱強く子供たちに問いかけ、理解を促し、子供自身が主体的に変わっていくのを「待つ」ようにしています。
でも、この「待つ」行為は、なかなか忍耐が要ります。すぐに結果が出るわけではないので、いつか変わってくれるだろう、と信じて、問いかけ、忍耐強く、待ちます。
練習等では、部員だけでなく、部員や体験参加のご両親も見学されています。「待つ」スタンスは、強制的に統制を取っていないため、子供たちが好き勝手やっている状態に見えます。そのため、チーム杉二は、大人から見れば、統制の取れていないいい加減なチームなのではないか?と不安を持たれることも多々あります。
チーム代表の立場からすると、多くの方に入部してもらいたいので、チームの統制を必死に取ろうと動いてしまうことも多々ありますが、できる限り、子供たち主体のスタイルを崩さないようにと踏ん張っています。
私の学生時代の部活動では、古き良き体育会系でしたので、指導者は高圧的で、体罰もあり、強制力による支配で統制されていました。その統制があったから結果が出たと言われると、確かにその通りかもしれませんが、それ以外の方法は本当にないのか。本当にそれが正解なのか、日々、悩むことがあります。
先日、元ジェフユナイテッド市原のGMだった祖母井さんとお話をする機会があり、彼の本に「待つ」ことに関する記述がありましたので、ご紹介します。
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私の日本の友人で、彼は同じようにサッカーのコーチを目指してドイツに留学していたのですが、いよいよ日本へ帰る前に一度少年サッカーの指導をしたいというので、私がエッツェレンで持っていたチームを見てもらうことになりました。
ところが、彼がトレーニングを始めようとしても、子供たちが従いません。ドイツの子供たちは、全員が一列にまっすぐ並んで、指導者の話を聞くなど、めったにないことです。
私の友人は、自分が日本で受けた教育と同じように子供たちを扱おうとして、結局、彼自身がパニック状態に陥り、そのうち一番悪さをした子を前に呼んで、その子を柔道の一本背負いで投げるふりをしたのです。子供たちはあ然として、硬直状態になってしまいました。そこで子供たちとの関係が台無しになったことは、言うまでもありません。
日本のサッカーの指導者には、体罰ではないにしても、いかに自分は子供たちをコントロールしているかということをアピールする方がいます。そこに規律はあっても、子供が持っているはずの本質的なものが、不自然に映ります。子供がパーフェクトに何かをできるということ自体が、不自然なのです。
ドッジボールをするときは、まず投げ方を教えたりしません。ドッジボールは、ゲームだからです。しかし、サッカーもドッジボールも同じなのです。点を取る取らせないのゲームです。それが主体であり、基本なのです。
サッカーもドッジボールのように自由にゲームをさせれば、ある程度まではうまくなります。それに加えて、子供たちが自分で考えて、色々なことにチャレンジできる雰囲気を与えてあげる。そうすれば、子供たちが自分たちで工夫をしながら、ある程度形になったサッカーができてしまうのです。そうやって何かが育っていくものだと、私は信じています。
ところが、我々大人は、子供たちを無理やり違う方向へ行かせてしまう。大人が関与しているところからは、良い選手は出てきません。大人が入れば、規制が生まれます。子供たちはサッカーを楽しめなくなります。そしてサッカーだけはなく、学校や子供の社会も同じことです。大人が入って交通整理をしてしまう傾向にあります。
これは日本だけでなく、ヨーロッパでも起こっている現象です。現代社会で大人が子供に対して犯している過ちの一つではないかと、私は思うのです。
「監督を決める」仕事 祖母井秀隆著より抜粋
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子供の自主性を引き出すためにも、大人がまず「待つ」ことを覚えなければなりません。チーム杉二では、「待つ」を大事にしたいと思います。