私は長い間、この話を書くべきか迷っていました。
娘や孫の人生に関わることだからです。
でも、もし今
同じように苦しんでいる人がいるなら。
『逃げてもいい』
『助けを求めていい」
そう伝えたくて
少しづつ書いてみようと思います。
あの日
私は仕事が休みで夜勤に備えて
昼間に眠っていました。
すると突然、尋常ではない孫の泣き声が来たのです。
私は飛び起きました。
今までにも何度かありました
その日だけは放っていてはいけないと感じました。
ただ事ではない!
そうおもい、慌てて声のする方に向かいました。
するとそこには
今にも孫に手をあげようとしている
父親の姿がありました。
私は咄嗟に父親に体当たりしていました。
ふだんの私からは想像できない行動だったと思います。
でもあの時は考えるより先に体が動いていました。
そこから激しい口論になりました。
娘は
「このままでは殺し合いになる」
と思ったのでしょう、警察を呼びました。
やがて警官が二人やってきました。
そのうちの一人が
DV対応を専門としていたらしく
娘の様子を見るなり、こう言ったのです。
「お父さんはこちらで引き留めておくから
その間に出てゆきなさい」
その時の娘は足音がしただけで体を震わせ
涙目になっていました。
私はその時初めて気づきました。
「この子はもう限界なんだ」と。
そして私たちは
着のみ着のまま家を出ました。
とりあえずは貯金通帳、キャッシュカード。
現金は全て持ちましたが
警官に「お父さんの当面の生活費として
2万円置いといてください」と言われ
2万円は警官に預けました。
行くあてもありませんでした。
でも当時、4歳の孫を連れて
あの家に戻ることだけはできませんでした。