センター試験の数学を解いていくときに、ふと「そーいえば1+1=2って自明だけど証明するとしたらどうするんだ」と思いました。
ちらっと調べてるとなんかペアノの公理とか使って長々と自然数の定義とかを書き並べればいけるらしいですが、ググった検索結果の中に「1=2」の証明が延々と載ってるサイトがありました。

他でもない、アンサイクロペディアですw

非常にバカバカしい証明から、私がすぐにポンと否定できないものまでいろいろありました。ったくよ誰だよこんな誰得なの作ったの・・・

今日はそんな中で特に興味深かった証明もどきを紹介して、そいつを否定してみます。

アンサイクロペディアによると、こうだそうです。

たし算を利用した証明方法

0 = 0 + 0 + 0 + …

= (1 + -1) + (1 + -1) + (1 + -1) + … = 1 + (-1 + 1) + (-1 + 1) + (-1 + … = 1 + 0 + 0 + 0 + … = 1

このことから
0 = 1
両辺に1を足して
1 = 2

なんか小学生だとすんなり納得してしまいそうな証明ですね。実はコレを否定するには数Ⅲが必要で、理系の人しか否定できないというw

以下極限と無限級数を使用した証明を書きますが、コレだと文系や高1以下の方々はワケワカメだと思われるので簡単に概念を説明しておきます。

0=0+0+0+...は問題ありません。
が、
(1+(-1))+(1+(-1))+(1+(-1))+...=1+((-1)+1)+((-1)+1)+((-1)+1)+...=0に問題があります。
上の式、「1+(-1)」のカタマリがずっと足されてると見れば0に見えますし、1に「(-1)+1」のカタマリがずっと足されてると見れば1に見えます。コレ、どっちなんでしょうね。

結論から言えば、値は定まりません。具体的には、1,-1,1,-1,...ていう数列の和として式を見たとき、奇数項までなら和は1、偶数項までなら和は0です。なのでこの数列の和はいつも0ではありません。

とまぁ概念的にはこんな感じなんですが、無限回足してるので偶数だの奇数だのという話は通用しないので、以下一応ちゃんとした説明を書いておきます。

0=0+0+0+....を、0,0,0,0,...という無限等差数列の和として見る。
公差0,初項0より、第n項までの部分和はS=0+0(n-1)=0
よってlim 0 (n→∞) = 0
(すんませんlim記号がうまく書けないので便宜上これで許してください。)

1+(-1)+1+(-1)+...を、1,-1,1,-1,...という無限等比数列の和として見る。
公比-1、初項1より、第n項までの部分和はS=1-(-1)^n/2
よってlim 1-(-1)^n/2 (n→∞)は振動する。

以上のことからこの2式に等号は成り立たない。0=1が言えないのだから1=2も言えない。

といったところでしょうかw

以下の2つの証明の否定がわかりませんでした。誰か教えてくださいw
①背理法を用いる際になぜ0を掛けてはまずいのか
②1^1/4は間違っているのか

背理法による証明

1 ≠ 2
と仮定する。両辺に0を掛けると、
0 ≠ 0
これは明らかに誤りである。つまり仮定も誤りとなる。従って
1 = 2

虚数を使った証明

 \begin{align}
 i & = \sqrt{-1} \\
 & = (-1)^\frac{1}{2} \\
 & = (-1)^\frac{2}{4} \\
 & = ((-1)^2)^\frac{1}{4} \\
 & = 1^\frac{1}{4}\\
 & = 1
\end{align}
よって
両辺を2乗すると
-1 = 1
両辺に3を加えて2で割ると
1 = 2