AIを持ち出すまでもなく、今までの人事課は消えます! (断言するか?笑)
と言っても、入退社の手続き、給与計算、社保の手続きだけをしている人事課のことですけどね。
上に挙げた業務は、いわば 【作業】 なんです。
決まった規則に従って処理をする仕事は、近い将来は社内から消えていきます。
そういう作業は、社労士さんにお願いすれば外注できますし、会社で担当者を雇うよりも安いです。
「いやいや、ウチの給与計算は複雑だから社外ではムリなんです。」
はい、皆さんがそう言います。
過去の調整給や、売上に応じた配分、あるいは特殊な判断が必要な手当類などもあるかもしれませんね。
でも8時間あれば、社外に出すためのルールの整理と明文化ができますよ。締日や支払日の余裕を持たせるために、締日の変更程度は必要かもしれませんが、それも手があります。
とにかく、最初だけ少し手間をかければ、翌月からは給与計算も外注できるわけです。
じゃ、残った人事課は何をするのでしょう。
採用?
そうですね、しばらくは人が必要でしょう。自社に関心をもたせ、惹きつけ、入社の意思を固めさせるプロセスは、まだ機械ではできそうにありません。
あとは・・・何?
戦略人事ですね。
会社の今後を左右する人員計画、育成計画、退職防止の施策、評価制度や給与制度などの、時代に合わせた変更など、やることは山盛りです。
ただし!!
給与計算や社保の手続きだけをコツコツと続けてきた人事担当者に、いきなりそれらを求めるのはムリ!です。
そもそも、人事という枠でも、給与計算などの労務人事と、戦略を考える仕事は別物です。
労務は事務作業に近いし、人事戦略はコンサルに近いものです。
両方とも大切ですが、少なくとも機械に置き換えやすいのは労務人事の仕事です。
となると、社内で力を入れて育成または採用しておきたいのは、人事戦略を考えられる人ですね。
採用にあたり、いくつか条件があります。
・新しいことに抵抗が無い人
・ゼロベースで考えることができる人
・できること、できないことを明確に言える人
・理論的に考えられること
・勉強を続けられる人
ふむ、けっこうハードルが高くなりましたね。
少なくとも従来のように
(おとなしくて丁寧に、間違いなく事務処理をしてくれる人柄の良い人)
という採用基準では、とても戦略人事として通用しそうにありません。
もう戦略人事が必要な時代は来ていますが、その部署を育てるには数年かかります。
早めに新しい人事課の時代に備えて、新しいタイプの人材を採用しておきましょう。
株式会社チームグリーン
代表取締役 前田智宏