元号が変わって初めて迎える新年。今年は東京オリンピックというビッグイベントがあるだけに特別な1年だとは思うものの、実家で寝正月になりがちな私には実感が湧いてくるまでに時間がかかる。毎年そんな新年ボケを吹っ飛ばしてくれるのが

私個人としては5回目, 私たちTeamENCE3人としては4回目となる東京オートサロン。と言いながら、今年はMr. マイペースが仕事(と言いながら多分女性関係)で欠席。毎年オートサロンツアーのリーダー(?)を務めるドリフト番長, 私を含めた4人で際どいクルマを楽しみます。


過去4回とも、そのXデーはプレスリリースも実施される初日。私たちはいつもどおり午前中から入れるチケットを入手してじっくりと見たいクルマを見ることに。


これまでもお伝えしているとおり、例年のオートサロンで主役となるのがその前の年に出た新型車。今回は予想どおり

90 Supraのオンパレード。個人的に刺さったのはインスタにも投稿したBLITZのマットホワイト。

80 Supraで同じことをやるとただボテッとした巨体というネガティブなイメージしか残らない気がするだけに、このカスタマイズではこのクルマのデザインそのものが優秀だということが証明されたような気がします。


では、今回のショーの主役はというと

文句なしにGR Yarisでしょう。事前に予想されていた1.6L 3ターボのAWD, カーボンルーフという情報に驚くことはなかったものの、Toyotaブースで配られていた発売記念モデルのカタログに書かれていた価格に驚愕。安いモデルでも400万円、上級仕様に至っては450万円だというのです。カタロググレードの価格はもう少し抑えられると思いますが、このド級のスペックと価格は受け入れられるのでしょうか。このクルマのスペックを考えればと思うものの、ライトチューン版があってもいいと思うのは私だけではないはず。


初めてオートサロンに来た方は忘れがちな北ブースなどにも、歩いていると往年の名車や8090年台の人気車種がずらり。

「未来のクルマ」という縛りのないオートサロンならではのカオスはこのショーに訪れる価値を再認識させてくれます。


ただ、それ以外の内容はと聞かれるとちょっとパッとしなかったなぁというのが率直な感想。

毎年のショーのレポートはおふざけ全開というノリになるところが、2人のスイッチが入るのはダイハツブースのぶつからない軽トラのミニカーなどの1番大切なコンテンツである展示車以外のモデルばかり。ミニカーといえば、広島を訪れた私たちが愛するコンセプトカーであるRX-VisonVision Coupe2台をドリフト番長が男気買い。あれ、赤い方は私へのプレゼントだったんだけどなぁ( ͡° ͜ʖ ͡°)

そんな私たちにとっての救いは各ブースにいる女性の情報交換。お昼を食べながら盛り上がるのはクルマがどうこうということより、可愛いと思った女の子の発表会。

今年の4人は女性の好みがラップしないせいか、お互いのチョイスに「???」となる場面も。


そんなやりとりとして昼食を済ませると、時間は午後から始まる一般公開間近。昼寝をしていないとやっていられない私は、3人の荷物を押しつけられながらクルマに戻って前日の不足分をチャージ。

そこから私は午前中に見られなかったブースを潰して3人に合流と思ったら、なんと私より先にクルマに戻っているとの話が。その時までクルマの鍵を預かっていた私は慌ててクルマまで戻り、今年のオートサロンはお開きとなりました。


今年のオートサロンレポートの切れ味の悪さはそんな私のやらかしにも理由はありますが、それにしても先程まであげたトピック以外のクルマはコンセプトカーというにはお粗末に感じられてしまう。元々好きなクルマやブランドであれば少し寛容にはなれるものの、盛り上がっているようでコンテンツの充実感が薄い。


完成車メーカーの展示車はトヨタ以外は既存の市販車のメイクを変えた程度。カスタマイズとして面白い提案をしていたのは

ダイハツのハイゼットの2台と

スズキのスイスポ 刀Editionくらい。

それ以外はステッカーやラッピングなどで作り上げた程度の仕上がりにしか感じられない。

昨年くらいからマンネリ化している傾向を感じていたものの、今年のそれが特にそう感じられたのが東京モーターショーとの相関性。モーターショーがオートサロンのような盛り上がりを得たいとオートサロンの要素を取り入れた結果、2つのショーの区分けが曖昧になってきた部分が感じられたのです。依然としてモーターショーと比べればコンテンツは充実している印象はあるものの、各ブースの熱量の差異が大きい。

そんな印象も私がオートサロンに何度も通ってその場の空気感に慣れてしまったからかと思っていたところにこんな残念なニュースまで。


爆音好きとしてこういうパフォーマンスそのものには理解はするものの、やる場所を間違えたらただの迷惑。こういう人たちが幅を効かせるようになると、ただでさえ減っているクルマ好き人口を減らすことに拍車をかけてしまうだけ。尖るならカッコよく、ということを改めて自分にも言い聞かせようと思います。

でも、毎年海風が強く吹き付ける真冬の幕張に通い続けるのは、そうやってバカをやれる仲間があってこそ。オートサロンで歩き疲れて、夜は立ち飲み屋でくだらない話。どうかこのバカバカしくて平和な新年の恒例行事がこれからもつつがなく続きますように。