ここしばらく私の新型車試乗ネタばかりの投稿が続き、最近は更新すらも仕事の忙しさを理由にサボり続けていた。そんな時、転職で地元を離れたMr. マイペースから広島をドライブしたいというリクエストが舞い込んだ。


広島をドライブしたいと思う理由。それは私たち3人が最も愛する国産車メーカーといっても過言ではないマツダが本社を構える場所だからだ。

私自身もマツダのブランド思想には強く共感していることもあり、そのリクエストを聞いた直後にマツダの本社工場に併設されているマツダミュージアムの見学を申し込んだ。


と、ここまでは珍しく段取りが良かったものの

いざ前日となり、前乗りした3人は当日の作戦会議を開始。マツダミュージアムは予約制なので時間が決まっているのだが、それ以外の時間をどうするかを全く決めていなかったのだ。いざ話を始めるものの、広島グルメに舌鼓を打っているうちに話題は国産車ブランドから3台のクルマを選ぶならというトークで大盛り上がり。私が欲しいのはスバルのS○X...(酒の席でVと答えるような間抜けではありません(`・∀・´))と安定のトークを続けているうちにアルコールと大移動の疲れで就寝。


なにも決まっていない中迎えた翌朝。あまりぱっとしない曇り空の下に揃ったのは、その天気を写しとったようにモノクロームな3台だった。

ドリフト番長は、愛車のマツスピアテンザをここまで運転!往復ウン百kmという大移動をしてまで、この貴重な愛車で乗り込もうと気合が入ってますw。てっきり私はRX-8を持ってくるのかと思いきや、雨でこちらにスイッチしたとのこと。


一方、直前まで何に乗るかを明かさなかったMr. マイペースは改名前のアテンザ20S。レンジローバーヴェラールに乗りたかったようですが、幸か不幸か(?)キャンセル待ちをしていたものの結局キャンセルがなくこのクルマに落ち着きました。


私は2人のチョイスの傾向を知り尽くしているので、かぶらないであろうロードスターをチョイス。私もロードスターのソフトトップかRFかということはずっと伏せていたのですが、今回私がこのクルマを選んだのはRFで長距離を乗ったことがなかったから。私の予想通り以前お届けした改良版ではなく初期型のベースグレードSで、しかもタイヤが標準装着のポテンザRE050ではなくまさかのプレイズ。BSのタイヤにことごとくいい印象がないので、最初はかなり不安を感じていました。


3人で集合場所に集まると、昨日の遅れを挽回するべく別の駐車場に移動。


謎の動画撮影をしながら


午後イチスタートのマツダミュージアム前までに往復できそうな場所を探します。


黒のアテンザの中で涼みながら決めた場所は

造船の街、呉市にある大和ミュージアムでした。広島の土地勘がないから分からなかったものの、広島市から呉市までは片道30分程度の距離。途中の高速から眺めるオーシャンビューに気を良くしながら、私は曇天の空の中をオープンにして駆け抜けていました。


しばらくして到着した大和ミュージアムは、日本の造船にまつわる歴史や戦艦大和についてのさまざまな資料を展示。ミュージアム入口に展示されている大和の模型はスケールダウンされているとはいえ、この戦艦がいかに巨大なものであったかを教えてくれます。

そんな展示施設をじっくり見学しているうちに、そろそろマツダミュージアムへと向かわなければいけない時間に。隣接するカフェでカレーを食べ、ミュージアムの隣にある海上自衛隊の施設も覗いて

来た道を戻るように広島へ向かいます。私は事前に目的地を設定していたものの、車載ナビとスマホのナビの到着時間がずれていることが発覚し2人にもナビのセットを依頼。早々にセットを終えたドリフト番長先導のもと、ペースを上げて向かいます。すると、私があともう少しだと思った瞬間彼は逆方向に曲がることに。もともと私の設定に自信がなくなったこともありそのままついていくと、やはり逆方向に向かっていることが判明。

そして、道に迷った挙句マツダ本社にたどり着くと、今度は駐車場の空きがない!焦りばかりが募り思わず私は近くのコインパーキングまで向かうと、2人が空きを確保してくれて私はギリギリで受付完了。これぞ”How hard can it be”でした(んなわけないwww)。


CX系やロードスターを生産する工場のそばに建てられたマツダミュージアムでは最新モデルのお出迎えに始まり(屋根にローターがデザインされているのがポイント!)

歴代のマツダ車がお出迎え。

ここで3人はガイドの解説をガン無視して大暴走。マツダの創業時に作っていた3輪トラックの説明中にどんどん奥へと歩みを進め、各自の担当分野で暴走を極めます。


Mr. マイペースは置かれているクルマの走行距離まで念入りにチェック。センティアにいたっては展示車両にETCやエンジンスターターまで付いていることを見抜いてしまう始末。

一方私は3ローターのユーノス コスモにゾッコン。私のようなセンスを持ち合わせた人間でないと乗りこなせないであろうと思わせる今見ても美しいデザインは、間近で見ても全く色褪せない傑作。

そして、その奥に歩みを進めると


マツダの魂とも言えるロータリーエンジン(RE)に関する展示が目白押し。


ルマンウィナーの787Bに始まり

歴代REの展示まで。整備トラブルにより愛車 RX-8のエンジンを載せ替えた経験を持つドリフト番長は展示されているエイトのエンジンの年式までも言い当てる始末。そう、改めて思うのはこの3人に余計な解説など一切不要なのです(一生懸命ガイドしてくださったお姉さん、ごめんなさいorz)。

このコーナーで胸アツになった3人が続けて向かったのは、マツダの新型車開発の流れや現在のマツダの根幹を成しているSKYACTIVに関する展示。もちろんここでも最後尾を陣取りながら、各自がディープなトークを繰り広げます。このコーナーの最後に展示されていた初代CX-5のメーターを見た2人が「あれを照明に使いたい」と言い出した時には私も呆れていました。結局共感はするんですけどねww


そのあと立ち入ったのはなんと量産車が生産されるラインの上。マツダミュージアム内以外の様子については撮影禁止のため写真で様子をお伝えすることができませんが、ちょうどロードスターの30周年記念車や日本でも今年中の発売が予定されているCX-30が流れていて私たちの日頃の行いの良さが改めて証明されました。


そんな生産ラインの見学のあとは、マツダの環境保全に対する取り組みの紹介。電力の発電時に排出するCO2排出量まで考慮すると火力発電が主体となっている日本のような国では内燃機関の効率を高める方がCO2削減効果が大きいという話なのですが、説明だけで終わってしまったのが残念な限り。ここでこそ年末に投入するSKY-Xについての説明をすべきでしょう。どうかこれを読んでくださったマツダの皆さん、前向きにご検討ください。

ツアーから帰ってきたあとは本社の建物をバックにしていつもの撮影大会が開始。ロードスター以外は山口にある工場で生産されていますが、3台の里帰りを実現させた3人はどこか誇らしい気分でマツダ本社をあとにするのでした。

そんな私がこの日に感じたことは(後編につづく)