ナン編〜第8話【45組だった人々】 | 現代の傾奇者

現代の傾奇者

京都府出身。
11年間、国にも企業にも頼らず己のスキルだけで稼ぎながら自由気ままに生活してるプロニート。
・「TEAM.BRAIN」リーダー
・令和の虎159人目で出演
・リベンジ版8人目で出演
・追跡版12人目で出演
・「桜鷹虎」出演
・『魁!!ポイ活塾』塾長

◆下振れでメンブレ
ひと月ちょい振りにトドロキ商事へ戻った禁断の出戻り男ミャンマー人のナン。
数日一緒に稼働した後、自分の住んでる池袋エリアで稼働したいと志願され、10万円を渡して遠隔で打ち子稼働をさせることにした。

当時は今ほど軍団対策が厳しくなかった時代なので、不正防止のため、打つ前と打ち終わった後の写メは必須にしてた。
ゲーム数のボーダー表を作って打たせてたけど、とにかく勝てない😣
ハーデスも凱旋もひたすら天井不発が続いた🤮


軍資金が尽きかけたら、俺が稼働してた溝の口に来て一緒に稼働する。そして、稼働後に軍資金を補充。
次の日から、ナンは自分の池袋エリアに戻って遠隔打ち子稼働をする。それが数回続いた。

下振れが続くとナンに変化が訪れた。俺の言うことを聞かなくなったのである。
「期待値ある台を打っても勝てないじゃないですか!結局、どこから打っても出る時は出るし、出ない時は出ないんですよ!」
期待値稼働初心者が最初に乗り越えるべき壁。いわゆるメンブレである。
※ 「メンブレ」とは「メンタルブレイク」の略語で、精神的につらい状況や精神が崩壊している状況を意味する。

打ち子で、負けても自分の財布から金がなくなる訳でもないのに、毎日の遅刻は当たり前で、無断欠勤も増えて来た。
パチンコとスロットで勝つ為には、どれだけ勝っても負けても同じ行動を繰り返し続けなければならない。
自分の力で下振れ時のメンタルコントロールが出来なければ、この先勝ち続けることは不可能。
しかし、遂にナンからスロットを引退したいと連絡が来たのである。。


◆夜逃げ
渡してた軍資金15万が残ってたので、ナンは「ジュンタさんの稼働エリアまで返しに行きます!」と連絡をくれた。
そして、約束の日。
「今向かってます!もう少しで着きます!」というLINEが入った。
しかし、約束の時間になっても現れない😰
どういうことだ?と思いLINEしても既読なし。
結局、その日にナンが現れることはなかった。

数日後、ハヤオから連絡があった。
「ナンさんが夜逃げしました!ラーメン屋を続けて無断欠勤したので、家まで見に行ったら、ほぼ荷物はそのままで本人が居ませんでした」
管理人に聞いたら、家賃5ヶ月を滞納したまま蒸発したらしい。。
そう、奴は俺が渡した軍資金を夜逃げの逃走資金に使ったのである😤

◆元バンドマン与作
そのラーメン屋でもう1人夜逃げした奴がいた。
元バンドマンの与作である。
3人組のパンクバンドをやっていたけど、集客が皆無なのにライブを月4〜5本やってたせいで、メンバー全員が極貧。
ライブのチケットノルマが払えず、ライブハウスの店長に「お金がありません!勘弁して下さい!」と土下座をして許してもらってると本人から聞いたことがあった。

ある時期から、与作は極貧生活に耐えきれず、甘い誘いに乗って、ネズミ講ビジネスにハマり大借金。
さらにパチンカスでもあり、一か八かの勝負をしては負けまくってた。
最後はバンド活動どころではなくなり、ミュージシャンを引退した救いようのないど底辺バンドマンであった。
2人は年齢も境遇も似てるからか、かなり仲が良かった。そんなクズ人間2人が力を合わせて夜逃げしたのである🤣
--------------------------------------