今夏は何処まで粘れるかな
🦆朝のニュースで、ジャンプを繰り返しながら、滝を登ろうとするサクラマスの様子が取り上げられ、上流を目指す姿にアナウンサーも「がんばれ!」みたいな、そういう雰囲気で映像が流れたけれど、アレは滝じゃ無くて、堰堤だよなあと…。
…サクラマスの遡上を困難にしているのは、人工物によるところが大きいのは周知の通り。
…利根川だって、埼玉県北部に利根大堰なる巨大な建造物が立ちはだかっており、魚道があるにせよ、すんなり通してはくれないわけで。
…今年の利根川(群馬エリア)は、とにかく水が少なくて、釣果も芳しくないと、みんなが口々に嘆く。
…アタシの場合は、ただヘタなだけだから、それ以前の問題なのだが、サカナにとって水位の増減は、ダイレクトに響くモノなのかも知れない。
…アタシらの地元には、上毛かるたという、県民の大半が経験しているであろう郷土玩具があるけれど。
…その中に、こういう札がある。
…昔から利根川は「暴れ川」として知られ、甚大な水害を引き起こしていた歴史があるけれど、治水・利水事業が盛んに行われたのも水資源が豊富な群馬県ならではのことだ。
…ちなみに、県内には、こんなにも多くのダムがありますよ。
…利根川に関わるダムは9つあって、そのうちの5つが、アタシの通うフィールドより上流にある。
…これらのダムが、どのような管理をするかで、利根川の水位は左右されるワケです。
…ところで、ダムの放流情報を釣行プランの参考にすることは、安全面も含めて、利根川アングラーのお約束だが、検索しているウチにおや?と思ったことがあってね。
…これ、どういうことなんだろう?
…時期によって、ダムの貯水率の算出方法が変わるってコト?
…どうやら洪水期には、大雨や台風に備えて水を貯められるように、あらかじめダムの水を⬇減らしておくらしい。
…まあ、ダムの水が溢れちゃ困るわけだから、そういう備えをしておくんだね。
…つまり、同じ水の量でも貯水率が変わるのが今の時期で、減水させても貯水率は、ほぼ満水扱いなんだな。
…ただし、すべてのダムがそれを行うワケでも無さそうで、最奥に位置する巨大な「矢木沢ダム」は、年間を通じて、貯めておく量が変わらないみたいだ。
…藤原ダムを例にすると、発電用に放水したり、貯水量調節のために放水したりするようだけど、矢木沢ダムは、発電目的以外の放水はしていない。
…理由は定かでは無いけれど、矢木沢ダムが水不足時の最後の砦として、イザという時の水を確保しておくのかも知れないね(←アタシの浅い考えに過ぎませんが)。
…ちなみに、県内の水力発電は、ほとんど東京都民のためですよ。
…というわけで、7月に入るとダムの管理システムが切り替わるんだけど、この時期は田植えのために、たくさんの水を使うから、ダムに残せない量を放水しても、各地で取水されて、本流にまで大量に流れてこないと考えられる。
…上流部に雨が降ったって、こちらまで一気に来ることは無いので、釣り場の水位は低いままだ。
…あくまでも趣味の話だからね、状況が厳しくても、何をどうこうできないんだけど。
…ちなみに、サカナにとって、川の水位が体高の2倍あれば、移動は出来るけど、その場での成長は見込めないんだって。
…ねえ、利根川のトラウトたちは、結構ハードな環境下で、生きているのかも知れないね。
…ちなみに、アタシが先日出会った一尾は「戻りヤマメ」じゃなくて、降下のために銀化を始めた「シラメ」かも知れないなあ、と思い始めたアタシ、確証は持てないけど、明らかにコイツは上がってきたヤツだ!という一尾に出会いたいものです。
…釣りについて、あれこれと考えるのは、楽しいよね。
…生態・習性・地形・釣り具・ダム・植物・気象などなどなど、どヘタなアングラーの一人として、これからも学んでいこうと思います。
…まあ、いくら本流トラウトを狙うアングラーが多いとしても、釣り人のために水位を上げてくれるハズもないんだから、常に現場の様子をチェックしないとアカンよね。
…さて、真夏に向けて、どこまで粘ろうかしら、往生際の悪さは、まだまだ続きます。
…週明けです、御自愛下さい。