夏の手前の風物詩に思う
🦆今年も、鮮やかな黄色の花を愛でる時期がやって来ました…。
…周辺を🚴走っていると、あちこちで見かけるこの花は
オオキンケイギク
と呼ばれるキク科の植物なんですけどね。
…釣り場はもちろん、土手沿いに咲いていたり、街中でも中央分離帯や歩道の脇で見られたり、まとまって咲くことが多いので、なかなかに見栄えがイイんです。
…虫たちもたくさん集まってくるわけで、アタシは虫には詳しくないけど、一生懸命働いている姿は、なんかカワイイ。
…撮り鉄さんにも、周囲の自然を取り入れて季節感を演出される方は、たくさんいらっしゃるので、結構イイ感じになるんじゃないかと真似てみた(←構図はどヘタ)がどうでしょうか。
…ところで、鮮やかな黄色が美しい、この植物は、国から
🈲特定外来植物
に指定されています。
…繁殖力が強くて、日本固有の種に大きな影響を及ぼしかねないことから、栽培・移植が禁じられ、駆除の対象になっているのです。
…特定なんちゃらについては、釣り好きの方々だったら、ブラックバスやブルーギルを思い浮かべるけど、コイの方が、それらより遥かに世界的な問題になっていることを記しておきます(←余談です)。
…身近な植物では、ニセアカシアも指定されている種のひとつですけど、アレは、花を甘酢漬けにすると絶品なので、アタシ的には嬉しい植物のひとつですね。
…でも、法律で禁じられてしまうと、途端に悪者扱いされるのは、世の常です。
…いっときですが、ブラックバスが相当叩かれた時期がありましたね。
…マスコミもこぞって批判的なキャンペーンを繰り広げて、釣りや魚に興味の無い人たちでさえ、日本の自然を守るために存在してはいけない魚だ!と拳を上げてました。
…テレ東の「池の水」シリーズでは、必ずヤリ玉に挙げられるし、それを観た子ども達までが、こいつらは悪い魚なんだ!と刷り込まれて行きましたね。
…話を戻しますが、オオキンケイギクの場合は、どうでしょうか。
…アタシの🚴サイクリングコースには、オオキンケイギクの群落を楽しめる場所がありまして。
…これは、2019年の様子だけど、こんだけ咲いていたら、思わず見とれてしまいますね。
…ところが、翌年の春になったら、様子が変わってました。
…誰かが🏴☠️除草剤を散布したんでしょうね、オオキンケイギクは、背丈も伸びるので、道路にはみ出ないように枯らしたのかも知れませんが、結果的にイヌやタヌキのトイレになってしまって、環境的には悪化していました。
…次の年は、多少持ち直していた感じでしたが、以前のような壮大さは望めませんでしたね。
…詳しい事情は知らないけど、行政の管理する場所に、違法な植物が咲き誇っているのは、都合が悪いんでしょうかね。
…確かに繁殖力はハンパなく、多年草なので、刈り取っても次の年には伸びてきますから、除草剤で駆除するしか無いんでしょうけど、そこまで目くじら立てなくても、と思うんです。
…あるいは、観光スポットじゃ無いし、駐車スペースも無いので、見物に来る人たちが増えて、周辺の住民が困っていた、ということも考えられます。
…いずれにしても、見栄えの良い場所というのは、トラブルにつながりますでしょ、難しい問題ですね。
…さて、今年はどうなっているか?見に行ってみたら、こんな感じでした。
…おお!けっこう増えているね、やっぱり強い植物なんだなあ。
…桜の季節を過ぎて、夏に向かっていく時期に、この鮮やかな黄色の花が道行く人を楽しませてくれるのは、決してイケナイことではないと思うんですけどね。
…法律で指定されたことをどう思うのかって?この花が咲くことによって、我々の何が犯されるというのでしょう。
…例えば、稀少な固有種の繁殖地にコレが咲いたら、環境保全の面ではエラいことになるな、とは思いますけど、その辺の土手や盛り土に、コレが咲いていたところで、日常生活や経済活動に多大な被害を受けることなんかナイと思うし、生物多様性の云々を論じる人だって、まともに取り扱わないでしょう。
…そもそも、どうでも良い場所だから、たくさん咲くようになったんでしょうし、これが庭先や近所の道に咲いたら、ちょっとしたアクセントになって、キレイだなってアタシは思います。
…法整備をして錦の御旗を立てても、いったん広がったモノは、金銭的にも相当な対策を講じない限りは、消滅させることはできませんし、それを公共の仕事としてやった場合は、税金の無駄遣いだし、市民に任されたとしたら、イイ迷惑です。
…そもそも、身近な植物のほとんどが外来種じゃないですか、園芸コーナーで買う外来種が認められて、道端の外来種が違法な厄介モノというのは、植物好きな人からすれば、おかしな話です。
…あくまでも情緒の話ですんで、受け止め方は人それぞれなんですが、アタシにとってのオオキンケイギクは、大切な風物詩のひとつですね。
…理由はどうあれ、国の主導で存在を消すというのは、人間だったら、とんでもないことですよね。
…そんなとんでもないことが今日も続いてますが、いつまで傷つけ合い、奪い合えば、気が済むんでしょうか。
…休日です、御自愛下さい。