8月15日
勝ち目の無い猛烈な暑さと
抵抗できない大量の雨
この頃の気象は 極端に酷い
空の下でも 極端なことばかり
プラスとマイナスが 極端なのだ
感染拡大 医療崩壊 武力行使 侵略戦争
やんわりとした気持ちも薄れ
笑って許せる余裕もない日々
世の中は批判と中傷の繰り返し
気に入らないというだけで
見えない敵から 言葉の銃弾
面白くないというだけで
あらぬ方向から 奇襲攻撃が始まる
気に入らないのも 面白くないのも
自分の内から発生したもので
相手が何かを仕掛けたわけじゃない
極端な反応の連続は
連鎖という名の
漠然とした一体感
誰もが同じ思いでいるような
危険な錯覚の拡散だ
その場の感情や勢いに煽られて
真実を見誤ることがないように
己を惑わすものから 距離をおいて
ほどほどでいることを
忘れてはいけない
何をやっても 何もしなくても
世の中は 文句を並べ立てる
自分への火の粉は 転嫁で振り払い
他人へは追い詰めてなお 容赦しない
地獄への入口は
優しさに満ちあふれて
行き過ぎた正義は
悪意に充ち満ちている
そういう毎日は かなり危ない
些細なことで
怒りが抑えられない状態は
現状に満足できず
他者を羨み 世間を妬んで
無差別攻撃の態勢に入っている時だ
破壊のスイッチが入らないように
落ち着かなくちゃ
欲を言えばキリがないが
自分の毎日は
それでも どうにかなっている
特別で無くても
ほどほどの毎日の方が
怒りをぶつけずに済む
戦うべきことがあるなら
世界を混乱に陥れようと画策する
理念や権力に対してだ
平和を願う行動は
献身や犠牲の大小ではなく
戦争を認めず
戦争を美化せず
戦争に正義なんか求めない
脆くも失いたくない思いだ
賢すぎてバカな世の中だが
本当にバカな国にならないよう
面子のために罪なき人の命を奪う
体制のために他国に脅しをかける
そんなリーダーの言葉を疑い
メディアの虚飾に振り回されず
あの日のヒロシマを
あの時のナガサキを
あの夏のオキナワを
あの頃のニッポンを
バカなりに考えるこの日が
容赦ない陽射しと
極端な雨音とともに
これからの日々を
今日も問いかけている