2019 SUPER GT第8戦「MOTEGI 250kmレース」レポート
2019 SUPER GT第8戦「MOTEGI GT 250kmレース」
11月2日〜3日 ツインリンクもてぎ(栃木県)
ADVICS マッハ車検 MC86 マッハ号
最終戦は14位で、5戦連続の完走
2019 SUPER GTシリーズ第8戦(最終戦)は、11月2〜3日にツインリンクもてぎ(栃木県)において
シリーズ中最も距離の短い250kmレースとして開催。
GT300クラス22位からスタートした#5 ADVICS マッハ車検 MC86(坂口夏月/平木湧也)は、
15kgのハンディウェイトを抱えながらも着実に順位を上げて14位でゴール。
来季は全戦で決勝レースへの出場権が保証されるAシード権を獲得した。
もてぎには、29台のGT300車両がエントリー。
今回は最終戦ということでシリーズ全戦に出走してきたチームはハンディウェイトが0kgとなるが、
ADVICS マッハ車検 MC86マッハ号はタイラウンドをスキップしているため、
15kgのハンディウェイトを搭載しての参戦となった。
もてぎのロードコースは前半が短いストレートと90度ターンを組み合わせた
”ストップ&ゴー”レイアウトで、後半には長い下りのストレートと90度ターンがあり、
タイヤとブレーキに厳しいコース。
11月に入り栃木県東部も朝晩は冷え込むようになり、
最低気温も10度前後まで落ちるようになっていた。
2日朝の公式練習は気温は気温14℃、路面温度20℃でスタートした。
このセッションではトップから2秒753差の1分49秒115がベストで、29台中29位。
15kgというウェイトも微妙に効いているようだった。
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◆公式予選
秋晴れの14時、気温19℃、路面温度25℃というコンディションで、公式予選のQ1がスタート。
ステアリングを握るのは地元の平木で、セッション序盤からタイヤを温めながらタイムを縮めていった。
そしてセッションの終わりかけに1分47秒778をマークしてなお連続アタックをかけていたが、
バックストレートでスローダウンしてコースサイドに車両を停めてしまった。
攻めすぎた結果ガス欠だった。タイムは22位にとどまり、Q2進出はならず。
これで決勝レースのグリッドが確定した。
「15kgが効いているのか、GT3マシンより遥かに軽いはずなのにクルマが重く感じます。
明日はひとつでも順位を上げて、Aシード入りを決めたいです」と平木は悔しそうな表情を見せた。
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◆決勝レース
3日は朝から薄曇り。20分間のウォームアップ走行を済ませ、いよいよ最終戦の決勝レースだ。
気温20℃、路面温度26℃という絶好のレース観戦日和となった。スタートを担当したのは平木。
13時37分、グリーンランプと共に250kmの決勝レースがスタートした。
平木は混乱するオープニングラップを確実に走り順位をひとつ上げて戻ってきた。
さらに3周目には1分51秒233というベストタイムをマークして縦一列のグループから抜け出そうと走った。
しかし前をランボルギーニ、後ろをRC FというGT3マシンに挟まれた状態で、なかなかその位置から抜け出せない状態に。
15周目から早めのピットインをするチームが出始め、平木は17周目には17位へ。そしてその
17周でピットインして坂口に交代。予定どおり給油のみのタイヤ無交換で、坂口が24位でコースへ出て行った。
坂口はすぐに1分52秒台で周回を重ね、多くの車両がピットインを済ませた22周目には17位へ。
27周目には同じマザーシャシーの#25 86を捕らえ、また終盤の38周目には#10 GT-Rをかわし14位へ順位を上げた。
坂口はラップタイムを大きく落とすことなく、その順位を守って48周でゴール。
シリーズ序盤はリタイアが続き苦戦を強いられたが、2位表彰台を獲得した鈴鹿からエントリーした
5戦連続で完走を果たしシリーズを終えた。
そしてインターナショナルチームを除くチームランキングで18位となり、
来季の全戦での決勝出走が保証されるAシード権を獲得。
来季は海外ラウンドを含む全戦へのエントリーになりそうだ。
また今季はADVICSのブレーキ開発も進み、それを有効に使えるようになり、
メカニックを中心としたチーム全体のレベルアップなど収穫のある一年だった。
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坂口夏月
「平木くんがしっかりタイヤ(の摩耗)を守って前半を走ってくれたので、
最後までペースを落とすことなく走りきることができました。
今年は鈴鹿まで予選の速さを見せることができましたが、ウェイトを載せるようになってから、
セッティング、走り方、作戦など苦戦を強いられました。
今年はとても良い経験を積んだ一年でした。
これからはポイントを取るのは当たり前にして、シリーズ争いに食い込んで行けるよう成長していきたいと思います。
来年はAシードになるので、フル参戦になるかもしれません。
タイやマレーシアにも行けるのかなと思うと、今から楽しみです」
平木湧也
「最初からタイヤ無交換作戦の予定でしたので、タイヤをセーブして短めのスティントで(坂口に)渡すというレースで、
自分の仕事はやるだけやったという感じです。
その作戦も実って後半もペースが落ちず順位を上げることもできました。
僕は今年2年目でしたが、去年は速さはあったものの、結果に結びつけることができませんでした。
でも今年は1回だけですが表彰台に立つこともでき、ようやく形になってきたのかなと思います。
ウェイトを積んでいくというレースは初めての経年でしたから、
この2年間の経験を来季は生かしていきたいと思います」
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