SuperGT Rd.7 AUTOPOLIS 300km RACE レポート② | 玉中哲二「DRIVER'S BLOG」withマッハ車検

SuperGT Rd.7 AUTOPOLIS 300km RACE レポート②

2018 SUPER GT第7戦「AUTOPOLIS GT 300km RACE」

10月20〜21日 オートポリス(大分県)

 

マッハ車検 MC86 Y’s distraction

予選3位から今季初の入賞!

 2018 SUPER GTシリーズ第7戦は、10月20〜21日にオートポリス(大分県)において300kmレースとして開催。

GT300クラス予選3位からスタートした#5 マッハ車検 MC86 Y’s distraction(坂口夏月/平木湧也)は、チームと坂口の地元サーキットで中盤には暫定トップを走行するなど応援団を沸かせる走りを披露。結果的には7位でゴールして今季初、昨年オートポリスで開催された第3戦以来、1年半ぶりの入賞を果たした。

 

 オートポリスは阿蘇外輪山の中腹に設営されたサーキット。緑の山と青空に囲まれた欧州のようなロケーションで、コースレイアウトはチャレンジングなコーナーやテクニカルな上り区間などさまざまな要素が組み合わされ、アップダウンもありドライバーに人気。ただし路面はタイヤに厳しく、また冷えた路面を柔らかめのタイヤで走るような春や秋のコンディションでは、タイヤがタイヤかすを拾ってしまう”ピックアップ現象”が起きやすい。

このレースは最終戦のひとつ手前の大会となるため、ハンディウェイトはこれまでの1/2となるが、コースにマッチングが良いのはマシンバランスに優れたミッドシップ車両や軽量でコーナリングを得意とするマザーシャシー。#5 マッハ車検 MC86 Y’s distraction にとってはチームと坂口の地元コースでもあり、8月のタイヤテストにも参加。この大会で2年連続でポイント獲得を目指した。

 

◆公式予選

 20日朝に行われた公式練習は曇天で行われ、やや肌寒いコンディション。このセッションで#5 マッハ車検 MC86 Y’s distractionは路面温度が低かったこともあり11位にとどまった。やがて雲は取れて晴天となり、気温15℃、路面温度34℃というコンディションの14時30分、公式予選のQ1がスタートした。開始8分、計測4周目で坂口が目標としていた1分44秒台となる1分44秒002をマークして3位につけた直後に1台の車両がコース上にスピン&ストップしたために、赤旗が掲出されてセッションは中断。14分後にセッションは再開されたが、坂口の順位は6位から下がることなくそのまま終了。無事に2戦連続でQ2へ駒を進めることができた。15時19分からスタートしたQ2では平木がコースインし3周目にベストタイムとなる1分43秒073で2位につけたが、その後にトップタイムをマークした車両があり3位となり、そこでタイムアウト。前回の4位よりもひとつ順位を上げた3番グリッドからのスタートが確定した。

 

◆決勝レース

 21日の決勝日も爽やかな晴天に恵まれ、TEAM MACH応援団も多数詰めかけた。

気温17℃、路面温度36℃というコンディションの14時8分、決勝レースがスタート。坂口はポジションキープで序盤を周回。やがてペースの上がらない2位の#10 GT-Rを捕らえ8周目の上り区間、ブリッジ手前の右コーナーで2位を奪った。さらに坂口は13周目にはトップとの距離を0.5秒差まで詰めるが、追い抜くまでには至らず。19周目、最終コーナー手前でスピン&ストップした車両があり、これを回収するためにセーフティカーが導入。それまで3位以下を引き離していた隊列は一気に縮まることとなった。

 隊列が整い23周が終了した時点でバトルが再開。26周でトップの#25 86がルーティーンピットインを行うと坂口はトップに躍り出た。そして31周までラップリーダーを守ると予定どおりのピットイン。待ち受けたメカニックもノーミスで給油、タイヤ交換を済ませ、交代した平木は14位でコースに戻った。平木は39周目から徐々に順位を上げ、43周ですべての車両がピットインを済ませると6位に順位を戻していた。しかし平木のペースは前半ほど上がらず、順位もそこから上げることができず苦しいレースが続くことになった。52周目に7位に順位を落としたが、その順位を守って61周でゴール。今季初の入賞を果たし、ZFベストメカニック賞も獲得した。

 

坂口夏月

「今回はチームと僕の地元のレースということで、去年よりひとつ上の結果をしっかり残せたので良かったです。レースは展開的にも良いものでした。序盤、2位の10号車GT-Rのペースが落ちていましたがストレートではなかなか抜けず、セクター3でオーバーテイクできました。トップの25号車86に追いついて抜けるかなと思っていましたが、セーフティカーが導入されてチャンスを失いました。目標のポイントも取れてホッとしています」

 

平木湧也

「トップ10ゴールが最低の目標でした。前半は2位を走っていましたし、最初に履いたのと同じ柔らかめのタイヤに交換してコースに出たのですが、全然ペースが上がりませんでした。ピックアップではなかったです。GTは6戦目で前回からマザーシャシーに慣れて乗れて来たと思いますが、とにかく完走して結果を残したかったので、安全にいきました。自分にとっても初ポイントなので、この結果はうれしいです」