この文章を書いている今も、瞼を開けたまま涙が眼球からにじみ出るのは、止めることができません。

胸の奥から津波のように、何かが私に襲いかかります。逃げようのない、身体の内側から襲ってくる津波です。

一体、私の何を奪いたいのでしょう。これ以上奪われるものがあのでしょうか。

 

それでも、私は誠実に仕事に行き、懸命に家事をこなしていました。

家事は不十分だったと思います。それでも、誰も私を非難はしませんでした。

 

でも、子どもたちのサポート以外の助けはありませんでした。

少なくとも、私はそう感じていました。

 

そして、こんなに頑張っているのに、世の中に私を労ってくれる人は、誰一人としていませんでした。

この切なさが、私に襲いかかってきているのかもしれません。

 

それ以来、髪の毛が散乱するのは、私にとって恐怖に変わりました。

散らかった子ども部屋を見るのは、恐怖でした。

 

ある時は、取り乱し「汚い汚い」と言いながら、髪の毛を手でかき集めていました。

下水管が破裂したかのように、汚水が胸の奥からこみ上げるような怒りと嫌悪が、溢れ出しました。

景子に悪い事をしているという思いもありましたが、その事態は避けられないモノでした。

 

でも、そんな姿は誰にも見せまいと必死でした。

子どもたちが帰ってくると、何もなかったかのように、私はいつも笑顔でいました。