・みなさんにとって、優良な顧客はどんな顧客でしょうか。
・言うまでもなく、収益の上がる取引相手ということです。
・では、収益が上がる顧客を識別するためには、顧客の定義をどのように
したら良いでしょうか。
・今日、みなさんと共有していく考え方は顧客の資産化という視点から顧客
を定義してみようということです。
・それでは、資産とはどのような概念なのでしょうか。
・第一に、資産は益をもたらすものではあるが、益そのものではない。第二に、
資産はメンテナンスしなければ劣化する。第三に、適切なタイミングで換金す
れば価値は高いが、期を逸すれば価値は低いという旬がある。
・以上を踏まえれば、資産は評価性を伴い、適切なメンテナンスが必要となるが、
メンテナンスにはコストと手間がかるため、優良性の評価を行ったうえで個別に
適切なメンテナンスを行い、価値を最大化するポートフォリオを組んでの対応が
必要となる。
・そのために必要なのが、その時点で評価ということになる。では、どのような観点
からの評価が必要なのでしょうか。
・みなさんの多くが頭に浮かべるのは、売上が高い、利益が高いという言葉が浮かぶと
思いますが、正しいのですが不十分な答えなのです。なぜなら、売り切りのビジネス
で顧客を考えた場合、それでは収益機会の損失か撤退の機会損失をしてしまう可能性
があるからです。企業を法人という言い方をしますが、企業にも人と同様にライフサイクルがあり、
黎明期-成長期-安定期-衰退期があります。今時点で、顧客がライフサイクルのどの時点に
いるのかによって、生涯得られる収益は大きく変わるということです。現在のグローバル化の中では、
競争が激しくライフサイクルも短くなってきています。そのような中、その顧客企業が新たな成長を
求めて新規事業分野に参入するとか、新商品を市場に投入するなどの戦略オプションによっても
顧客資産としての価値は大きく変わってきます。
また、自社製品が顧客企業のバリューチェンの中でどのように活用され、評価されてきたのか、
今後の事業の中では追加的な加価値としてなにを求められるのか、それは自社に開発コストや
拡販など、どのようなインパクトをもたらすのかなどを評価する必要があるのです。
・このように、顧客を分析し、収益の面からその優良性を識別するためには、現時点だけではなく、
将来にわたっての顧客価値、生涯顧客価値を計測、評価しなくてはならないのです。さもなくば、
前出の機会損失によりあなたの会社、そして現場は判断を間違え、得られたはずの収益を逃し、
回避できたはずの損失を被ることになるのです。
