僕は神様のお話を書いているわけですが、

「神様の中で誰が好き?」

と尋ねると、


やはりというか予想通りというか、

「スサノオさま」って、返ってくることが多いんです。



そう、八坂神社に祀られる神様。



スサノオ。


その性格は、とにかくやんちゃというイメージが強い!!


父イザナギから、「海原を治めよ」と言われたのに、死んだ母恋しと泣きわめく。

父に愛想をつかされると、姉アマテラスのところへ。

すると、「弟が襲ってきた!」と勘違いされる始末。

挙句に姉の田んぼや御殿で暴れまくって、地上へと追放されてしまいます。

地上でも勘違いの末に、五穀の女神を殺してしまうほど・・・


だけどそんなスサノオはその後、人が(神が?)変わったような英雄ぶりを披露します。


毎年娘を食らう八岐大蛇(やまたのおろち)を知略で退治すると、

妻クシナダヒメの両親とともに住む御殿を立てて、仲睦まじく暮らすわけです。


まあ、好き放題やっても結局英雄になり、果ては意外なほどあっさりと身を固めるという、自由奔放な生き方に憧れを抱く人が多いのかもしれません。


それにしても、この暴虐武人で、気の向くままに振舞うスサノオが恋したのは、どれほどの美女だったのでしょうか?


おもしろい事実をお伝えしましょう。


スサノオが恋した相手。

それは、ごく普通の女性だったんです。


古事記では主要な女神が登場する時には、その容姿に触れています。


イザナギの妻イザナミは、

「あなにやし、えをとめを」(ああ、なんと愛しい乙女だろう)

と言われ。


最高神アマテラスは、

「天照大御神(天に照り輝くような至高の女神)」

と、名前が光り輝く様を表現しています。


富士山の女神コノハナノサクヤヒメは、

「笠沙(かささ)の御前(みさき)にして、麗(うるわ)しく美人(をとめ)に遇(あ)ひき」

と表現されている。


因幡のヤガミヒメは、多くの神々から求婚されるほどの美しい女神だった。


だけどスサノオが恋したクシナダヒメには、そんな形容はありません。


「老夫(おきな)と老女(おみな)と、二人在りて、童女(をとめ)を中に置きて泣けり」

とだけあります。


若いころから暴虐武人に振舞っては、周りかっら敬遠され、追放された。

ひとりっきりでトボトボと歩いていた時に出会ったのが、老夫婦とその娘だった。


その後、彼は4人で住む御殿を建てたのですが、

それが現在の須我神社(島根県雲南市)と言われています。



実はスサノオが本当に欲しかったのは、安心できる家族だったのかもしれません。


トロフィーワイフとも言える絶世の美女ではなく。

勇猛果敢な英雄としての名誉でもなく。

好きになった女性と、その家族とのただ穏やかな生活。


それが幸せだったのではないでしょうか。


なんだか須我神社の奥の宮に静かに鎮座する、



夫婦岩を見ていたらそんな気がしたんです。


古事記最大の悪役にして、

最大のヒーローのそんな素顔。


そんなふうに想像すると、スサノオが更に魅力的に思えてしまうんですよね。


皆さんはそう思いませんか?




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