「うーむ。興味深い・・・」

リビングで呟きが漏れる。


僕は歴史小説が子供の頃から好きだった。

戦国時代から幕末。

戦時中の話もいろいろ読んだ。


今でも歴史上の人物から学ぶべきところは多いと思う。


朝からそんな歴史小説を食い入るように読んでいると、


「おはよーだがね!!」

 


ガガの元気な声が飛んできた。


「あ、ガガさん。おはようございます」

僕は挨拶を返す。

小野寺家の一日はこうやって挨拶から始まるのだ。


「タカは朝から読書かね?」


「はい。久しぶりに歴史小説もいいなと思いまして」


そう言って僕は読んでいた本を掲げて見せる。

今日読んでいたのは関ヶ原の物語だ。


「ほう。家康かね。彼は神様や龍神にも人気があった武将なのだ」


もしや昔を思い出しているのだろうか。

ガガが懐かしむようにに目を細めた。


「あ。やっぱりそうなんですね。多くの神社を大切にしたことからも、家康さんが神様のことをよく理解していたことは容易に想像できます」


江戸の都市開発もそのひとつだ。

 

江戸城の正面玄関にあたる大手門は全国への街道の出発地点にもなるわけだが、それを将門の首塚の位置に持ってきた。

 

日本の中心となる江戸城を神様となった将門に守ってもらおうという意思が伝わってくる。


僕が感心しているとガガが、


「そうなのだよ。ヤツはとにかくおもしろい男だったがね

と、意外なことを言い出した。


え?おもしろいヤツ?家康が??


徳川家康と言えば、



古だぬきなどと呼ばれ、なんとなく何かを腹に秘めた食わせ者って感じだ。

おもしろいってイメージとは、離れたところにいる気がするけど・・・。


「ふん。人間たちが今、どんなイメージを持っているかは知らんが、ヤツは周りを笑わせるヤツだったのだよ」


「へぇ~」

と思わず声が出た。

これは意外な事実だ。


「今の人間だってそうだろ?マジメなヤツよりも『お前面白いよな』という方が、他人へ紹介しやすいものだがね」


「たしかに」と、僕は膝を打った。


おもしろい人がいる。

ちょっとおもしろい人がいるから会わせたいんだ。

キミ、すごくおもしろいから今度、友達に紹介するよ。


そういう縁の繋がり方の方が、圧倒的に多い気がする。


「きっと徳川家康もそんな『また会いたい』と思わせる人だったのかもしれませんね」


「そうなのだよ。そしてそういうおもしろいヤツを、神様も龍神も好むのさ」


そう言ってガガが笑った。


僕も「マジメな人」よりも「おもしろい人」を目指すとしよう

うん、それがいい。





絶賛発売中!!


好評発売中!
※ガガや僕たちに質問がある方は、メルマガにご登録の上、Q&Aコーナーをご活用ください(*^-^*)

 

初月は無料です。

                          
メルマガはこちら

メルマガ登録・解除
 



好評発売中!
 
龍神ガガシリーズ第2弾!
 


初著書

 
今日もご愛読ありがとうございました!