「タカやーーーーーっ!!!!!」



来たっ!!!









ガガだ!!!




「ガガさん、お帰りなさい!!」



僕は元気に言った。

 

ガガがいないこの数日間はすごく静かだった。でも、やっぱりちょっと寂しかったのだ。

 

ガーガーうるさい存在がいなくなるのは、やっぱり寂しい。



でも、どうしてだろう。

 


ガガがいない間、僕の執筆はものすごく進んだ……。

ここだけの話、いつもの3倍、早く書けた……。


「ふぁ~あ…。お帰り、ガガ。ファンの皆さんの元はちゃんと回れた?

 

あれ、なんでこの洗顔料、泡立たないのかしら?」



ワカがあくびをしながら洗面所で首を捻っている。

 

……妻よ、よく見ろ。

 

それは歯磨き粉だ。



偉大なる龍神は、やれやれと背伸びをしながら言った。(イメージです)



「うむ、隈なく回ってきたがね。皆が我を歓迎してくれたがね。途中疲れたら、道端のお地蔵様や神社、それから寺などで休ませてもらったのだよ。ありがたいではないか」



「それは良かったです。本当にお疲れ様でした」



僕はきっちりと頭を下げた。



「ところで、どんなお願い事やお悩みが多いんでしょう?あと、ガガさんの一人旅ってのも旅情をそそりますので、参考までにお聞かせ願えればありがたいんですが」



「タカや、おまえまた我の秘められた話を本にする気だろう?

 

ああ、なんということだ!!我にはプライバシーもへったくれもありゃせんがね。

まるで週刊誌に追いかけられているようなのだよ!!オーマイガッだがね!!」



見えないから追いかけようがない気もするが……。



「ふん、まあ、良いがね。

多くの人間は、まあまあまともな願いを持っていたがね。

人間関係や家族のこと、たまに棚から牡丹餅を望む身の程を知らぬ願いもあるが、大体がささやかな願いさ。

なんせ我のファンはちゃんとした人間が多いからな



確かにそれは言える。

僕の本を読んでくれる人は、本当に礼儀正しい人が多いのである。

ありがたいことだ。



「そんなわけでだ、我は3日間の放浪生活を終えて帰って来たのだよ。

少しはねぎらいたまえ」



「はいはい、本当にお疲れ様でした。とりあえず、ゆっくりお休みください」



僕が言うと、偉大なる龍神の気配はスウっと消えた。



今日1日はたぶんガガも静かに休むのだろう。

その間に原稿を進めて、また新しいガガのお話を聞きたいと思う。



ガガがこんなに張り切ってお願い事を届けたんだから、きっと皆さんの願いも叶うはず。



今週もまた、元気に頑張っていきましょう。



行ってらっしゃい!!






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